今年は異常な暑さのため例年よりもヴァンダンジュ(葡萄の摘み取り)が2週間以上も早まったけどその収穫量はかなり厳しいもののようです。暑かったから出来は良いものの暑すぎて腐って使えなくなったものも多くこの年のワインの値段が将来高騰するのが今から見えるよう。そんなワインの将来の価格の心配をするのは先々にして今は収穫を素直に喜び、そしてその恩恵にあやかりたい、ワイン祭りにて。
ディジョンは8月の第4週目になるとFetes de Vignes葡萄の木祭りなるものがあります。毎晩広場やどこかの劇場で外国民族の踊りやショー、ディナーショー、コンサートが繰り広げられます。町挙げての1大イベンイベント。飲めや歌えや踊れやっていう感じで私なんておちおち会社のデスクで書類の山と格闘している場合ではないとさっさと仕事を切り上げる。残業が趣味と思われている私が定時前に机を片付けだすのを見て同僚は「おデート?」と聞いてくれるのではなく「ワイン祭り?」と私をアル中のパーティアニマルのように言う。全く当たっていない訳でもないから素直に「うん」と返事をして退社。町へ繰り出す。
[076]スト天国、スト地獄
南仏、夏の風物詩であるアヴィニヨン演劇祭もまたマルセイユやエクス・アン・プロヴァンスの音楽祭とともに中止になってストに突入したとニュースで聞いた。アヴィニヨンは仕事で行く機会も多いし、演劇際の賑わいが好きなのでとても残念。以前ある人からこの町には船の劇場があると教えてもらった。うちの会社は船のホテル、近からずとも遠からず同業者的な近親感を持った。うちの船はその船の劇場のすぐ近くに停泊することがあり時々前を散歩がてらに通った事も。ちょっとアングラな雰囲気が妖艶なのですが、パリでストリップを観たあの勢いでいつか行こう。やはり演劇祭のときに行こう。
フランス人はよくストをする。女の子を引っ掛ける位に頻繁に、そして簡単に。この人たちにとってストのない生活は愛のない生活のように無味乾燥なのかも。いやいやその頻度には呆れるというよりも感心してしまう。君たちいつ仕事すんの?って感じ。ストをしてもそれ程国の機能に影響を及ぼさないところに大国フランスを見る。聞いたところによればトラック野郎のストは地続きの欧州交通網の機能を完全にストップさせるために国境をトラックが横並びにしてとうせんぼするらしい。いわゆる封じ込め、国家軟禁?私が勘弁してよ!と思ったのはごみ回収車のスト、それも真夏。回収に来てくれないから路上のごみの山からは悪臭がするにねずみもご登場。ペスト再来かと怖かった。