[113a]農免農道

郊外をドライブしているとたまに目にする「農免農道」の文字。標識は新しくピカピカしていることが多い。ということは新しい道路の形態か??

農免農道というのは、正式名を「農林漁業用揮発油税財源身替農道」といい、農林水産省として行なう公共事業の補助事業「農林漁業用揮発油税財源身替農道整備事業」に由来する。(やたら長い名前だ・・・)

一般的な国道や県道の整備には揮発油税(ガソリン等にかかる税金)が充てられるが、この揮発油税は昭和24年に設立され、はじめは国の一般財源として使われていた。その後、昭和28年に制定された「道路整備費の財源に関する臨時措置法(現在の道路整備緊急措置法)」で揮発油税の収入は国道や県道の道路の整備に特定して使うことが決められた。

そんななか、農林漁業用に使用されるガソリンは仕事上の必要経費として税金を「免除」してくれてもいいんじゃないか、との声が昭和34年頃から強くなり、その声に応じるように発足したのが「農林漁業用揮発油税財源身替農道整備事業」。

これは個人を特定して税金の免除はできないので、その代りに快適な農道の整備を行いましょう、と言う主旨で発足した事業である。つまり、農業漁業に従事する人の為に、揮発油税を免税する代りに道路を作りますからどうぞ使ってくださいというもの。そういう意味の免税の「免」の字をとって略称で「農免農道」と呼んでいる。