[1123]円天商法
円天市場という楽天市場にも似たネーミングでネット上に市場を開設し、その中で使われる独自の通貨「円天」など、怪しさ満載のL&Gが摘発を受けました。
「円天」のL&Gを家宅捜索…有名歌手を広告塔に1000億円集金。「円天」と称する独自通貨や高利配当をうたい、約5万人から1000億円以上を違法にかき集めたとされる健康寝具販売会社「エル・アンド・ジー」(L&G)に3日、捜査のメスが入った。警視庁などは出資法違反容疑で都内の同社本社などを家宅捜索。同社は大勢の有名歌手を"広告塔"として無料コンサートを開催、会員集めに利用していた。(2007/10/4サンスポ)
一口100万円で出資をすれば、三ヶ月ごとに9万円の配当、一年満期で元本保証などという甘い言葉で巧みに市民を釣るのが円天商法です。配当の率も常識外ですが、それの加え元本保証。普通ここで賢明な人は怪しいと気づくはず。冷静になってみれば詐欺であることは誰でもわかるのに、それでも被害者があとを絶たないのが悪徳商法の常です。
今日本の国内では個人資産は1500兆円もあり、しかし銀行に預けても利息はほとんど付かない現状、ふところに虎の子が存在するためこういった悪徳商法に引っかかる率は過去最高。まさに悪徳商法天国でもあるわけです。
円天商法の首謀者は、日本のマルチ商法の先駆けでもあるAPOジャパンの残党。1971年に設立されたAPOジャパンの自動車用品「ベーパーインジェクター」を買い込んで途方にくれた若者も多かったことでしょう。私もその一人。
APOジャパンはわずか4年で破綻しましたが、首謀者は社会の底深く潜んで虎視眈々と善良な市民を狙っていたようです。1970年代は自分探ししていた若者が多く、夢を追ってマルチ商法に手を出す人が多かったのですが、最近は世相を反映し、やはり高齢者が狙われることが多いようです。
この手の商法は、説明会に連れて行かれるのが主な手口。その説明会の熱気や巧みな話術に洗脳され、会が終わる頃には熱病にかかったようにその気になってしまいます。一種の催眠商法ともいえるものでしょう。
説明会に行くこと自体とき既に遅く、とにかくうまい話には乗らないこと。知人友人からの「うまい話」をされたらまず怪しいと思うこと。これに尽きます。
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