[702z]整理ポスト

会社が倒産するとその会社の株券はただの紙切れになる、とよく言われます。本当に紙切れになるのかというと、最終的には確かに紙切れになると言えますが、その前にマネーゲームのネタに使われることが多いのです。

上場企業が倒産しますとその有価証券は事実上価値を失うことになります。というのは、企業が仮に建て直しを行なったとしても、その資本は100%またはそれに近い比率で減資します。したがって、会社更生法などを適用して再建されるとしても元の株券はほとんど価値がありません。

そんな株券ですが、その会社が上場廃止基準に該当し、上場廃止を決定した場合には、その事実を投資者に周知させる目的をもって、投資者が最後の整理売買を行なうことができるようになっています。

その株券を割り当てる場所を「整理ポスト」といい、その整理ポストにおいて1ヶ月間売買を行わせた後に上場廃止します。

整理ポストにおいては1株1円とか2円で売買されますが、1円で買っても2円で売れれば倍になります。100万株買えば1円の値上がりとて100万円になります。いくら下がっていても買った時点より値が上がれば株は儲かるのです。

しかし、このような取引はやはりマネーゲームとして割り切るほうが良いでしょう。2円で買っても3円になる保証はありませんし、ましてや倒産した企業です。1ヶ月の期間で終了ですから、最後には売り払わなければなりません。ぎりぎりになってはたして買う人がいるでしょうか?いるわけありません。くれぐれも素人さんはこのようなマネーゲームには手を出さないようお気をつけください。