[362]オードトワレ
前回に引き続き「香り」の話題です。
エッセンシャルオイルを無水アルコールで割ったものを香水(パヒューム)といいます。しかし、香水は香りが強いためなかなか使いこなしが難しい。そこで登場するのがオードトワレ。
無水エタノールに対するエッセンシャルオイルの割合を賦香率(ふこうりつ)といいます。この濃度が15~30%のものを香水と区分します。香りが強く持続時間は5~7時間です。
これに対し、賦香率を5~10%とし、80%のアルコールと蒸留水で割ったものをオードトワレといいます。濃度が薄い分使いやすいですが持続性は3時間ほどと短くなります。
もっと薄くしたものが、オーデコロンです。エッセンシャルオイルの賦香率は2~5%でルームフレグランスとして幅広く使えるものです。香りの持続時間は1~2時間くらいです。
《オードトワレ作製例:出来上がり5ml》
レモン2滴
グレープフルーツ3滴
ミント1滴(一滴を0.05mlとして換算)
(以上は果汁ではなくエッセンシャルオイルです。間違えないように)
以上をビーカーに入れ竹串などでかき混ぜます。
その後、無水エタノールを4mlと精製水1mlを加えます。よくかき混ぜたあと、遮光ビンに移し変え、ラベルを張っておきます。涼しいところに保管します。
オードトワレに限らず香水の香りは下から香りたちますので顔や髪につけるのではなく足首や膝の裏、スカートの裾裏などにつけると効果的です。また、身体の脈どころである肘や手首も体温が高く良く香ります。
尚、お茶席、懐石の席、お見舞い時や病院、お葬式には香水は付けません。マナー違反になりますので注意しましょう。