[45]子供時代の趣味3.竹細工(1)竹トンボ
第45回
■子供時代の趣味3.竹細工(1)竹トンボ
お正月が過ぎる頃、商店街だの一般の家庭の松飾りは町の世話人だの鳶職だのと云う人達が取り外しに来ます。普通の商店は細くて長い竹ですが、門構えの家などは立派な太い竹三本の先をスッパリ切って大小に並べ、下には松を巻いて飾った立派なものが多かったです。そこで僕らは造りたいものに丁度良い太さの竹をおじさんに頼んで貰って来るんです。勿論自分の家の松竹もありますけれどね。
《竹トンボ》
は細い竹ではダメなんです。成る可く太いもの・・そうですね、直径10cm位が良いです。何故かと云いますと「竹トンボの羽」は幅2cm位でしかも平らに削らなければならないからです。
まず、節のない部分を20cm位輪切りにします。そしてその竹の筒をナイフと金槌で幅2cmくらいに裂きます。太い竹は肉厚もありますから、竹の裏の白い部分は小刀で削って行き、全体の厚みを5ミリ程度にします。
そして今度は皮の付いた表の部分に、長さの半分に印しを付けます。そして其の印しから左右1cm位の所に幅一杯に線を書きます。その線から先端までを削って行きますが、竹の厚みが5ミリとすれば、幅の先端の厚みを2ミリくらいに斜めに傾斜を付けて削って行きます。裏側も同じです。つまり、背の部分は5ミリであっても、先の部分は2ミリくらいの羽が出来ます。そしてもう片方は同じ事ですが、向きは反対に削ります。これでプロペラが出来た訳です。
そして印を付けた中心に3ミリくらいの穴を開けます。そして羽の薄い角にRを付けます。そして丹念に紙ヤスリで全体を磨きます。色をつけるのであればラッカーで自由に付けますが、もし中心が狂っていたら良くは飛びませんよ。今度は軸を作りますが、3ミリくらいの竹ひごは意外と大変なんです。なかなか丸く削れないのです。お母さんが使っている編み棒なんか利用したりしましたけどね。こっそりと・・。
飛ばすのは楽しみですが、難しいですよ。羽の中心に軸がないとダメだし、又軸が垂直についてないとダメなんです。又軸はしっかりとニスか何かで固定してないとダメなんです。
結果はどうあれ、自分で作ったと云うことが大切だと思いますね。
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