[52]タンノイアーデンが聞けるペンション「ウルル」

2017年1月3日

長野県白馬五竜にあるペンションウルル。ここは懐かしのスピーカータンノイのアーデンでジャズが聴けるペンションです。白馬界隈は私が若いころスキーで慣らした馴染みある場所。これは訪問するしかありません!

ペンションウルルは白馬の五竜や47ゲレンデに便利な位置にあります。白馬は雪質もよく冬ももちろん最高ですが、夏場も涼しく避暑にはうってつけ。そのうえ往年の機器でジャズが聴けるとあっては、中高年のかたには聞き逃せない情報です。

ペンションウルルは五竜のゴンドラの乗場の下方に広がる閑静な別荘地内にあります。玄関を入ると左側にラウンジがあり、ここに鎮座するスピーカーはJBLが2機。そしてやわらかな音を奏でているタンノイが出迎えてくれます。タンノイは御歳75歳の先代オーナーのお気に入りにようです。ラウンジにはバーカウンターがあり背後の棚にはマッキントッシュのブルーのイルミネーションが見えます。タンノイにマッキントッシュ、お決まりの組み合わせです。

アーデンは初期型と二代目のアーデン2が存在します。サランネットを外してもらい確認しましたが、アルニコマグネットを使用した初期のアーデンのようです。フレームの幅が狭いのが初期型でユニットはHPD385A。ウーハーの中心にツイーターを配した38cm同軸型のスピーカーです。発売は1977年ころということで、このペンションが1976年にスタートですからほぼ同じ時期からペンションとともに過ごしてきたことになります。

ちなみに改良型アーデン2はユニットのマグネットがフェライトに変更されました。アルニコからフェライトへの変更は当時の時代に逆行したような変更ですが、音質重視した結果だと思われます。

タンノイのアーデンは、小音量でのバランスのよい音作りが魅力です。オーディというと大音量で楽しむものという印象がありますが、このご時世大音量にできる環境はあまりありません。むしろ小音量で高品質な音が楽しめる機器こそ求められます。タンノイはそんな選択肢に真っ先にあがる機種でしょう。

このアーデン、さすがに30年以上経ったスピーカーということで、エッジを交換するなど多少手が入っているようです。しかし、名機は手をかけてもそれに報いてくれるのでメンテナンスし甲斐もあるものです。

同じく並んでいたスピーカーはJBLはプロ用の4344と民生用のL26。とのことですがL26のほうはユニット構成が「JBL L101」にもみえます。天板が大理石仕様ではないようですが、どうでしょうか?JBL4344はバッフルがブルーに塗られた凄みのあるデザイン。当時65万円。次回訪問時にはぜひこちらも聞きたいものです。

◆ペンション ウルル

〒399-9211
長野県北安曇郡白馬村大字神城22201-2
宿泊費予算:平・休日:8,400円/休前日:9,450円(2009年8月現在)
カード:使用不可
総客室数:13室
総客人員:55人
チェックイン:14:00
チェックアウト:10:00
駐車場:あり (宿泊者無料) 23台
白馬五竜のペンションでの宿泊なら【スキーハウスウルル】

◆TANNOY ARDEN(タンノイアーデン)

ユニット:HPD385A(アルニコ)
ユニット形式:38cm(15インチ)同軸型2WAY
インピーダンス:8Ω
出力音圧レベル:91dB/W/m
再生周波数特性:30~20,000Hz

サイズ:660(W)x990(H)x370(D)mm
重量:56kg
エンクロージャー方式:バスレフ
エンクロージャー仕上げ:ウォルナットもしくはチーク
フロントグリルカラー:ブラウンもしくはサンド
当時の価格:¥478,000(ペア/1977年)

名前の由来は英国の都市バーミンガム郊外に広がる雄大なアーデンの森にちなんだもの。

2010-01-22