皆さんはもうご利用になっているでしょうか?ETC。このETC、普及させるための戦略が上手です。最初は車載器を利用者負担などとんでもない、などの意見が飛び交っていましたが、高速道路を利用する人にとっては車載器のコストなど数ヶ月の利用輪割引で償却できてしまうほど優遇されているのがETCです。
今使える割引は、深夜割引(0時?4時)、早朝夜間割引(22時?翌6時)、そして通勤割引です。深夜割引など長距離に効く割引は1万円が7千円になるのです。1回3千円とすれば5回ほどの利用でETC車載器の機械代は元が取れます。また100km以内の早朝料金適用割引は、毎日の高速料金が半額になります。
こういった割引により、爆発的に利用者が増えたといっていいでしょう。しかし一方で、不正にゲートを通過する事件も増えているようです。
首都高速、ETC普及とともに不正通行車が激増し経営を逼迫
http://www.carview.co.jp/news/0/19445/

首都高速道路によれば、ETCレーンの増設とともに、バーを無理やり押し破ってレーンを強行突破するものや、ETC車ではないのにETC車のふりをして混在レーンを通過する成りすましが増加。また、ETCカードの未挿入や期限切れなどに気づかずに、未払いのまま通過する車両が増加しているとのことである。不正通行の件数と被害額を見ると、2002年度は約10万台/約8000万円だったものが、2005年度には約36万台/約2億6000万円と、わずか4年で3倍強まで増えている。

ETC専用レーンを降りているバーを無視して走り抜けるというのは、かなり悪質です。しかし、レーンの手前には識別機器が何台も設置されているので、後日ご丁寧な連絡が来るのは必至です。
成りすましというのは、ETC/一般の混在レーンでそのまま停止せず通過するもの。このレーンには係員がいるわけですが、視線を合わせずにそそくさと通過するのでしょうか。これも後日ご連絡が来るでしょう。
よくあるスリップストリーム抜けといわれるもの。これは、前車に続いて後車が1mくらいの間隔でぴったり付いて通過するものですが、ゲートがしまらないまま通過するため、あたかも不正通過のように見えます。しかしETCの設備は、こういったものも阻止する能力を持っているため、仮に後続車の間隔が30cmであってもETC車じゃない場合はきっちりゲートは閉まるといわれます。ということは、ゲートが閉まらない場合は不正ではなく正常な通過ということなのです。
いずれにしても、ゲートを通過する際は20km/時と表示されているように、安全のためきちんと減速して通過するようにしましょう。もし20km/時をオーバーでゲートで事故が起こしたら、通過速度は自動測定されているはずですから、もちろん過失責任は免れることはできません。