[230]春節
春節(しゅんせつ)とは旧暦のお正月のこと。日本では旧暦の春といえば「立春(りっしゅん)」ですが、中国では春節といっています。現代では中国も日本と同様に通常の生活では西暦が使われていますが、行事等では昔ながらの旧暦も使われています。そして、中国でお正月といえばこの春節。旧暦の新年の元日を「春節」として祝うのです。
我が家では1月1日の元日は横浜の中華街に行くことが多いです。というのは、中華街は1月1日でも間違いなく営業しています。折角行っても店が休みではちょっと悲しい。しかし中華街はそんな期待に応えてくれます。
というのも中華街のお正月はこの春節であり、日本のように1月1日はそれほど祝いません。それよりお正月気分の日本人相手に商売繁盛に精を出したほうがいいということです。
昔の中華街は正月料金と言えるほどお正月は価格が高く、またメニューも特別メニューを謳い、価格も違っていました。しかし、昨今ではそれも無くなりリーズナブルに美味しい中国料理が堪能できます。ただしその分気迫がなくなったのも事実。お正月に休む店も多くなりました。
2005年の「春節(旧正月)」は2月9日です。すでに中国全土では新年の準備が着々と進んでいます。日本でも中華街は盛大に祝うことでしょう。横浜中華街では春節イベントを12月10日~2月28日まで行うようです。
春節を迎えるにあたって人々は大掃除をします。そして門や窓に春聯(しゅんれん)や切り紙を貼ります。春聯というのは、お正月用のめでたい句です。切り紙には「福」という字を逆さまに書いて貼ります。これは福が到(倒)来するという意味です。
春節は子供も嬉しい。それは圧歳銭というお年玉があるからです。圧歳銭には子供の無事な成長を祈る意味があります。
そして一番有名で派手な行事が爆竹を鳴らすことでしょう。これも伝統的な習慣です。これは中国では昔、大晦日の日になると、深い海から怪物が這い上がってきて家畜や人を食ってしまうと恐れられ、その怪物を追い払うのに爆竹を使ったことに由来しています。
ただし現在では火事を起こしたり人を傷つけたりすることがあるので、爆竹は都会では禁止されているところもあるようです。人々は斬新な服を着て、年始回りをし、平安と幸福を祈りあいます。