[337]玄関では出船に靴を置きますが、では靴箱には?

訪問先の玄関で靴を脱ぎます。その場合の作法は?

玄関から框(かまち)に上がるときは正面を向いて靴を脱ぎ、そのあと、靴を玄関の戸つまり外に向かってつま先を向けで置きなおします。これを出船にそろえる、といいます。面倒だからといって後ろ向きに脱がないようにしましょう。でもこれは意外と知られていることですね。

では、脱いだ靴を靴箱に入れるときはどうでしょう。学校など集合下駄箱に入れるときは靴のかかとに名前を書く都合があったりする場合は、かかとを手前に入れることが多いでしょう。

しかし、これは「出船マナー」的には間違いです。

靴箱に入れるときは、つま先を手前にして入れます。これは、靴箱の奥が中、手前が外に当たるので、つま先を手前にすることが「出船」になるからです。靴はかかとよりもつま先に特徴がありますから、つま先を手前にするほうが自分の靴がどれなのかわかりやすいというメリットもあります。

同様に、脱いだ靴を壁に寄せる場合も、壁側にかかとがくるように、つまり壁を背にして靴をおきます。これが出船になります。見た目にもこちらのほうが美しいでしょう。

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