テレビで日本女性がアメリカ人の結婚相手を探すためにニューヨークへお見合いツアーに行くというニュースを偶然目にしました。そういう斡旋業者というかコーディネーターがいるのです。インターネットで検索をするとなんと国際結婚に関するサイトが山のようにあります。もちろん多くは中国人やフィリピン人のお嫁さんを紹介します、というものです。
手元にあるのが 4年前の統計ですが、日本における国際結婚の比率は総婚姻数の5%に届こうとしています。つまり20組に 1組は国際結婚ということになります。何と東京では10組に 1組とまでさえ言われています。 8割弱が日本男性と外国人女性のカップルで、相手の国を見てみると、地理的に近く在日の方も多い韓国朝鮮や中国が多いのはうなずけますが、それを除くと外国人妻はフィリピンが圧倒的に多く、外国人夫は圧倒的に米国人が多くなります。原因として考えられるのが男性は下方婚、女性は上方婚という考え方が国際化時代になっても変わらないこと、もちろん日本の社会習慣から来るものもありますが本人たちの考えも変わっていないという証左ではないでしょうか。下方婚というのは、学歴、収入、身長などが自分より下の相手を結婚相手として望むということで、上方婚とはその逆をさします。
[091]幸福な人生であるために
先日、米国の知人 D氏からメールをもらいました。彼はまだ52-3才ですが、山岳地帯移り住み、担当業務をかなり減らしてもらい、徐々にハッピイ・リタイアメントの備えをしたいという知らせです。現職は米国北西部に本社を置く上場企業の管理部門担当の副社長で、前職は米国のグローバル企業で社内弁護士をしていました。 D氏は手ごわい取引相手でもありましたが、英語で契約の交渉をする、関税法の話をする、あるいは知的ビジネスパーソンの英語の恩師みたいな存在でもあります。また、原宿や鎌倉に連れて行ってあげたり、米国ではオフィスやお気に入りのレストランに行ってもらったりと楽しい思い出がたくさんあります。完全なる引退ではありませんが、日本ではビジネス社会の地位があればあるほどポストにしがみつく傾向があるのに比べ、一種の潔さをしみじみと感じました。
振り返れば、何年か前、上記グローバル企業の役員たちのうちのひとり N氏も50代半ばを目前にハワイにコンドミニアムを1棟(建物まるごとという意味です)購入してリタイア、もうひとりのW氏も同年代でハワイのコーヒー農園を買い農園主として新しい人生をスタートしたのを思い出しました。彼らはリストラされたわけではありません。また、生まれついての富豪でもありません。 N氏など農業地帯のハイスクールの分校を出、陸軍主計学校から公認会計士の資格を取得しています。ベトナム戦争にも行きました。W氏とは戦友です。
N氏と W氏については日本にも駐在をしていたので暮らしぶりをよく知っていますが、それぞれ自分のライフ・スタイルをきちんと守っていました。 N氏は朝 5時に起きてジョギングをしてから 8時ごろ出社し、残業も遅くまで元気にします。 W氏も朝は早いものの、家族重視の生活で夜一切外食はしませんでした。もちろん接待も受けません。見ていて感じたのは個々の幸福観とライフ・プランをしっかりと持ち、毎日毎日きちんと積み上げていたのだろうということです。