[006]ヨコメシのマナー

先週の「お好み焼き屋でわかった日本語のむずかしさ」には思ったより多くのおたよりを読者の方からいただきました。元商社マン、通訳の方など同じ体験をお持ちのようです。
実はお好み焼き屋の翌日は別の日本人をお連れして会議のあと、例のブッシュ大統領と小泉首相が行ったという西麻布の居酒屋風レストランでお昼を食べました。席につくと、この日本人はいきなり元気よく仕事の話を始めたのです。私は「えーっ?そんな事はさっきの会議中に言ってくれればいいのに。」と内心思っていました。とはいえ、仕方がないので会話を取りもっているうちにどんどん食べ遅れます。私は女性としてはかなり早く食事を済ませる方ですが、香港人と日本人の通訳と私のコメントを話すというハンデをつけられてはとても追いつけません。そのうち、さっさと食事をすませた日本人が「まだ食べてるのか」という目で私を見ます。結局お昼は半分しか食べることができませんでした。
こういうシーンが続くと決まって心配してくれるのは外国人の方で、何か手伝ってくれようとしたり、「疲れていないか?」と気遣ってくれます。日本人の方は何だかしゃべりたいだけしゃべってすっかり仕事を終えた面持ちです。

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[005]お好み焼き屋でわかった日本語のむずかしさ

 今年の7月から外国人の来客が多く、猛暑の中、電車を乗り継ぎ、駅から額に汗しててくてく歩き大変でした。つい最近も香港人のお客さんがありました。香港人は日本語がまったく話せませんし、お引き合わせする日本人が英語を話せないと私が通訳をすることになります。通訳のみならず、私自身もミーティングのメンバーですから、これは日英の言葉で2回話すことになり、のべ4人分を話すことになります。会社員の頃、慣れないうちはこういう立場に置かれると数時間で疲労困憊したものですが、慣れとはおそろしいもので今では14時間くらい続けても余裕です。
 今回、おもしろい発見をしました。お昼に英語の話せない日本人と3人でお好み焼き屋へ行くことになりました。たまたま、あまり選択肢がなかったのと私自身は外国人に庶民の食べ物を食べさせてあげるのが好きだからです。すきやき、しゃぶしゃぶ、すし、照り焼きなど典型的な外国のお客さん向けメニューの連続では彼らもつまらないでしょう。

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