[027]プロヴァンス その1

アルルという町は奈良と長崎が混合したような町だ。古代ローマ遺跡の数々は奈良に点在する古墳を思わせるし、キリスト教宣教師の伝道の旧跡はこの町の至る所に教会として残っている。長崎ほど見事な建築物がずらりという訳ではないが宣教師達の迫害の歴史が彫刻として、絵画として残される所に私は長崎でのキリスト教宣教師達の苦悩の歴史みたいのを感じる。
考古学や宗教建築に興味がないとしてもアルルは是非訪れてほしい町です。まずここは昔から美人が多いという事で知られます。歴代のミスフランスもアルル出身が多いと聞くのはやはりジプシーの血を引くエスメラルダのような情熱の女が多いからでしょうか。
ざっと観光名所を流し見るのなら観光局前からプチトランに乗る事をお勧め。この手のトレインはフランスの観光地ならどこにでもあり、少しお子ちゃま向けにも見えますが、限られた時間の中で効率性を求めるならやっぱりこれだ!


プロヴァンスにある幾つかの特産品の中、日本でも人気が高いのはプロヴァンス織。ひまわりやオリーブがモチーフとなった厚手のリネン。日本ではかなり高価。その中でも特にソレイヤード社の製品は別格に高いとか。ローラ・アッシュレイやウイリアム・モリスのような上品さがあるからでしょうか。
お土産屋さんにある15ユーロ位のものはペラペラの薄い生地ですが、上質でお手頃感のあるものを探すなら、「ガロヤン」へ行くべし。目抜き通りを横に入った裏通りになりますが、プロヴァンス織でオリジナルシャツやブラウスを作っています。目ざとく、目利きの優れた日本人を既に満足させているらしく入り口の所には日本人観光客による投稿記事がデーンと貼り出されている。
南仏カマルグのカーボーイを意識したウエスタンシャツは男女あり可愛ゆい。もちろんテーブルカバーやナプキン等リネンも充実。眩しい南仏の太陽とミストラルの吹き荒れるこの地の特徴を艶やかに彩るプロヴァンス織。派手な色使いが大好きで元気の素としている私はこの店をまるごと買いたいと思いました。ディジョンにはここまで元気で派手、派手の店はないので。
絵葉書や日本語掲載のガイドブックを買うのなら「ブルーラヴァンド」へ。お土産になるプロヴァンス焼きもさる事ながら、店員のお兄さん目下日本語をお勉強中。限定された日本語だけどしっかりとした発音で話してくれます。独学でここまでとはアッパレ!
アルル観光局サイト: http://www.ville-arles.fr
GAROYAN  13, rue de la Calade (derriere la Marie) Tel:04.90.96.02.8
Blue Lavande 12, place de la Republique  Tel:04.90.96.78.76
夢路とみこ