[049]マルサネー村のロゼワイン

ブルゴーニュ大公の街、ディジョンからバスで南に下る事20分くらいでフランス有数の高級ワインを産み出す銘醸街道の入り口、マルサネー村に着きます。この街道はこの先、ロマネ・コンティやクロ・ド・ヴージョなどの高級赤ワイン、ムルソー、シャサーーニュ・モンラッシェなどの高級白ワインの村へと続きますが、マルサネー村を除いてこの街道沿いのゼワインでAOCを持っている村はありません。
フランスのロゼワインと言うとすぐ浮かぶのがアンジュ地方のロゼ・ダンジューか南仏のロゼ。どちらも軽めだからあまり食事に合わせてという事よりもガブ飲みするのが合っている気がします。でも南仏のあの湿気、フランスでもせみがいるのはプロヴァンス地方だけです。夏に行くとせみの鳴き声がうるさく、日本の夏を感じさせます。また同じ位に汗をかきます。だから良く冷えたプロヴァンスのロゼをきゅっと飲むと本当にすっきり爽快になります。あの爽快さは多分日本で男の人がビールジョッキでぐあーとビールを飲み、プハーと言うのに通ずるものがあると思います。


しかし、マルサネー村のロゼはそういう感じではありません。大公国のお膝元の村に相応しくちょっぴりスノッブなロゼです。使う品種も高級ワインのピノ・ノワール種です。そして他のブルゴーニュの高級ワインに順じて手摘みの葡萄です。
この村のワインは香りがとても豊かです。ブルゴーニュ地方独特のBoule(ブール)と呼ばれるブランデーグラスの形をしたワイングラスに入れて香りを楽しみながら、おつまみはブルゴーニュ名産、Jambon Persille(ジャンボン・ペルシエ)というハムやキッシュ、クローク・ムッシューと呼ばれるチーズサンドで合わせて見て下さい味わい方です。
マルサネーのロゼはパリのワイン屋でもディジョンのスーパーでも買えますが、本当に美味しい1本を求めるのならやはりこの村まで出向いてワイナリーで作り手の話しを聞きながら試飲することでしょう。この村の観光局では見学試飲可能なワイナリーリストを用意しています。
見学試飲は無料ですが、やはり先方もお仕事でやっているのですから1本購入するのがマナー。荷物になるのがイヤなら購入したボトルはホテルで飲んでください。チップを少々あげたらホテルのバーからワイングラスが借りることが出来ます。
マルサネー観光局:03.80.52.27.73
ここの観光局は歴史的建造物に指定されていて館内のミニ博物館も面白い。
夢路とみこ