[143]ヌーボー三昧

今年も到来この解禁日。最近は80年代ほどの騒ぎでないと聞くけれど私にとってこの祭りは日本の元旦、米国の感謝祭と同様。ヌーボーはワインじゃないと馬鹿にする人もいる中、旬の物を頂く楽しみは感性を磨いてくれはず。
ヌーボーの日、友人と二人映画「アメリ」もどきの地元臭ぷんぷんのブラッスリーへ向かう。ヌーボーを飲むにはおあつらえの場所。ここはやっぱりジモティに囲まれがやがや飲むべし。私達は本日の一品とチーズを注文。値段は3.10ユーロなのにポワッス、ヴェルジェイ村の灰のチーズ、カマンベール、ロックフォールと4種類もあり、食べるのに最適な解け具合で出て来た。ブラッスリー程度でこんなサービスは中々ない。笑顔にプラスしたお店の人達の暖かさが良く伝わる。去年は猛暑で収穫量が少なく、今年は冷夏で葡萄の出来が悪いからとヌーボーには有難くない悪評がついてしまったが、でも今年もヌーボーはお目見えして、お祭り騒ぎ。寒くて湿気の多い灰色の空しかないこの時期に心弾ませてくれるヌーボー、悪態をついちゃいけないわ。


ヌーボー気分が抜けない翌日の夜はリヨン料理の店に繰り出した。ボージョレはブルゴーニュというよりもやはり料理もリヨン寄りのような気がする。お気に入りの店「シェ・レオン」はリヨン風ポットという底の厚いハーフボトルでワインが出てくる。8.50ユーロでこのボトルに入ったヌーボーを注文。この店のセルヴェス・ド・カニュというヨーグルト風チーズはヌーボーのためにあると思う位に良くマッチします。ブルゴーニュにありながらリヨン料理というのも面白いけど店内のリヨンのブッション風内装もステキ。
外でも飲めば内でも飲むぞ!というのが私だから行き付けのワインショップへヌーボーを買いに行く。店主のニコラ氏は私がロワールワインにはまれば美味しいところを教え、シードルに凝ればあれよこれよと勧めてくれる。私の好みと財布の具合を良く知っているお抱えソムリエみたいな人。今年はボージョレヴィラージュのヌーボーを勧めてくれた。6ユーロ程度で満足の行く味でした。
ブラッスリーー:Le Dauphine 15 rue Dauphne  電話不明
リヨン料理の店:Chez Leon 20 rue Godrans 03.80.50.01.07
ワインショップ:La Cave de Bacchus 16 rue Bannelier 03.80.54.23.87
夢路とみこ
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