あーあ、私の理想の生活は家に帰ったら「風呂!」「飯!」「寝る!」とマジックワードだけでポーン、ポーンと足も伸ばせる西洋風のバブルバスになって、食卓には私の好物に適温のワインが並んで、そしてホテルサイズのベッドで大の字になって眠ること。でも現実は、長時間お湯が持たないシャワーで、買い物篭に今日の食材を探し、直立不動の格好で眠る。我が家にはコメットさんもジニーもいない。ここはグルメの町、行きたいお店を上げたら両手の指じゃ納まらない。給料を考えたら週一でも通える所は片手の指でも余るくらい。そんな中、私のB級グルメ店はチェーンのセルフ、Flunch(フランチ)
美食の町にいてセルフとは情けない、なんて言わないでよ。疲れきって食事の支度どころか、外国語でメニューを読んだり注文する気力もなければ、お腹と背中がくっつくほど(理想のスタイルではあるが)空腹なときに好みの「飯!」が目の前に。その速さと簡単さはまるで魔法の杖の一振り。例えばサラダ。グリーンサラダが食べたい時、普通の店ではサラダはいつもXX風と色々なものが入ってる。簡単に野菜を切ってくれて並べてくれればそれでいいんだけど、でもそれじゃ店にならない。もちろんCrudite(クリュディテ)と特別注文すればやってくれるけれど。たまにですが無性に「マッシュポテトとグレイビー(肉汁のブラウンソース)」が食べたくなる。どの店でも「マッシュとグレイビー」だけのまるで米国家庭料理の付け合せなんか特別注文でも作ってはくれない。自分で作るにはグレイビーを作るまでの肉汁の用意が大変。じゃあ、フランチしかないじゃないの。
この店、セルフのサラダもあればXX風のサラダも選べる。レジでAssiette de legume(付け合せの皿)を注文すれば皿をくれるのでそれを持って「付け合せ」コーナーでマッシュやフライドポテト、パスタ、温野菜などを好きなだけ取れるから菜食主義者にも良し。メインもここで注文。上にある写真のサンプルの名前を言えばレシートを切ってくれるのでそれを持ってメインを配膳するところへ行きお店の人に渡すとお肉やお魚料理を出してくれて「付け合せ」はコーナーへ行き自分で盛り付ける。チーズもデザートもワインも充実。「飯!」だけで必要なものは全部安く揃います。
Flunch 24 bd De Brosses tel:03.80.30.02.77
夢路とみこ
【関連記事】
[137]ディジョンB級グルメ