[185]南ブルゴーニュの休日(2)

マコンは詩人ラ・マルティーヌ所縁の地としても知られます。この町から郊外に出るとたくさんの古城がありブルゴーニュの古城密集地とも言えることでしょう。特にラ・マルティーヌに縁のある場所を線で繋いで「ラ・マルティーヌ街道」や「古城街道」と観光コースもあり文学や古城ファン巡礼の地を目指して観光局は奮って促進中。ディジョンを含む北側は古城が放射線状に散在していて車無しでは見学が難しいのに対し、シャロンやマコンを中心とする南側はこれら2つの都市を繋ぐLigne7の郊外バス路線上に集中しているのでバス移動と下車してからの目的地まで頑張れる健脚があれば制覇はそう難しくないかもしれない。途中にはシャンブル・ドットもありホテルより安くそしてジモティ気分に浸れるのでたまには時間に余裕を持たせてこの地方を線で旅行してみてはいかがかな。


マコンからバスでおよそ1時間のところにあるコルマタン城は、ルイ13世の私室が現在にも残りその規模は最大。20世紀初頭の城主はモナコのオペラ座監督だったとかでその趣味かベルエポック風のハイカラ家具が目立つ上に、城が建設された17世紀よりもこ洒落た雰囲気が当時この城に出入りしていたオペラ歌手達の笑い声やハミングが聞こえそう。部屋数はそれ程多くないので城内見学の後はまずはシュノンソー城とヴィランドリー城のミニチュア版を散歩してから夏の間、喫茶室となる温室で優雅にお茶をする。丁寧な翻訳の日本語観光資料があるというのは大変貴重で珍しい。
この城からマコンに戻るルート、ベルゼ・ル・シャテルで下車。ここは花一杯の町「ベルゼ・ラ・ヴィル」のほぼ隣の村、でも花はあんまりなかった。前者がロマンたっぷりの優雅な女性的な城に対して、この村の小高い丘の上に聳えるのは10世紀から15世紀にかけて建設された要塞。下から見上げると圧巻!城主がプロテスタントだったためユグノー戦争時に傷跡が深く今は廃墟に近い。ここは室内を愛でるよりも要塞建築の男性的な所を味わう城です。珍しいカロリング朝の聖堂が見られます。
Ligne 7 の時刻表及びこのバスで行ける観光地情報は
http://www.r-s-l.fr
コルマタン城
http://perso.wanadoo.fr/richez/Bourgogne/Cormat.htm
南ブルゴーニュ観光情報
http://www.bourgogne-du-sud.com/
夢路とみこ
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