[204]たかが邦人、されど邦人(2)

パリにいる数少ない知り合いでのひとり、日本人ジャーナリストの彼女が人脈増大のためにとあるパーティに誘ってくれた。出席する日本人も仏人も学生から社会人までさまざま。楽しい時間はあっという間に過ぎ、こんな短時間で普段会う人とは全く別世界の人たちと一時同じ空間で過ごせる楽しさを満喫。知らない世界がまた広がる。パーティの後、紹介された仏人を交えて食事に出かける。時間は既に10時を廻っていたけどでも地下鉄は12時過ぎまであると「たかを括って」いたのが甘かった。
確かに地下鉄は12時過ぎまであり最終便で駅までは無事到着。ちょっと酔っていた事もあり、足取りが他の乗車客よりも遅れたけど、まさかこんな事になるとは。改札を抜けたら、なんと出口の鉄格子が全部閉まっているではないか。「えー、うっそ!駅員さん構内を確認した気配ないよぉ」と目が白黒してしまった。鉄格子をバンバン叩いて「まだいるよぉー、出して!」と大声で外に向かって叫ぶけんでも人通りの気配なし。
こんなの東京の地下鉄じゃありえない、だって絶対に駅員さんは声を出して構内に人がいない事を確認してから駅を閉めているもの。と頭の中は真っ白で涙も浮かんできた。時計を見るとすでに1時を廻っている。こんな時間じゃ同居人はもう寝てるだろうな、起こしてもどうにもならんだろうな、と思い3分写真へ暖を取りに入る。駅で夜を過ごすのは貧乏な学生時代以来、でも、この歳で再び?悲しい。
パーティとご飯を一緒に誘ってくれた彼女に電話を入れる。徹夜で仕事すると言ってたから一応ご報告まで。機転の効く彼女は、一応安全な場所にいるとは分かっているけど、警察に電話をしてくれて約1時間後に私は3分写真ボックスの中から無事保護された。飲みすぎで喉が乾いていたのと、トイレに行きたくて救ってくれた警官の方々にお礼もそこそこ「トイレ、お水、有難う、さようなら」の4単語で失礼した。ここで教訓、飲みすぎたらやっぱりタクシー利用、新地ではやっぱり邦人との付き合いを密にしなければ。
在住日本人、親日家との交流はここで。
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夢路とみこ
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