国を問わず都会と言う所は土地代が高いせいか見掛け倒しのところが多くご飯を食べるのに一苦労。たまに都会に来たんだからとお洒落をして出かけ様にもこう当たり外れが多いとなると。。。。私が「この店やるじゃん!」と思う条件にもちろん食事の味は当然ながら、ワインの種類や珍しさもあるけれど、一番気になるのはお店の人のフレンドリーなもてなし具合とテーブルセッティング。
ルーブル美術館付近にある「ドーファン」というビストロは久々にパリで「この店やるじゃん」と感じた。年中無休と観光客を狙っての店の割りにはサービスが行き届いていると感じた。特にフォークの置き方。フォークの置き方、英国式は歯が表向きだけど正式なフランス式は伏せてある。フォークの歯を伏せると布製テーブルクロスが早く痛むから英国式にしている店は多く、また普通ビストロはテーブルクロスが紙製なのが一般的だけど、この店は布製のクロスにフォークの歯は伏せてあった。グラスも水とワイン用にそれぞれ目的に合った形のグラスがあった。些細な事なんだけど、こんな所にサービスが行き届いているとちょっと嬉しくなる。高級店じゃないからクリスタルグラスという訳には行かないけれどグラスの形がちょっと違うだけでもワインの香りや味わいが変わるからやっぱり嬉しい。
この店はバスク地方郷土料理の店だそうです。ディジョンには美食の強敵リヨンや南仏とこの国の美食として名高い地方料理はあるけれどバスクまではない。さすがパリ、首都だから何でもあり!バスクは遠いせいかフランスというよりもスペインという雰囲気が強いせいかあまり馴染みがない。さて、このバスク地方郷土料理、どんなものがあるんだろう。うーん、山羊の鈴がチリン、チリンと鳴り大きなエプロンドレスを来たでっぷりとしたお母ちゃんがかまどからココット(鉄鍋)を「あっちっち」と言いながら持っている姿が想像出来る味だった。と言えばどんな料理かお分かりになるかしら。飲んだ白ワイン、ジュランソン Juranconはそのほのかな甘味にアクセントがありここの料理には合った。バスク産チーズ、ブルビBrebisとかイラティIratyもこの白ワインできっと行けるだろう、胃袋もう一つ用意出来なかったのが残念。
Le Dauphin
167, rue Saint Honore, Place Andre Malraux
Tel :01.42.60.40.11
夢路とみこ
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