[175]銘醸街道城巡り(4)

フランスは古城が多いことで知られますが、その代表格はなんと言ってもロワール地方でしょう。しかし、荒城、ホテルに改装された城、個人所有の城と古城そのものであればその数の多さではブルゴーニュ地方がフランス一と言われます。これもまたブルゴーニュ大公の勢力の証か。
日曜日の朝ディジョン駅ロータリー発11時10分の郊外行きバスTRANSCOに乗る。ボーヌ市内を12時過ぎに経由して銘醸街道をボーヌ丘陵地帯沿いに南下して美しい古城のあるLa Roche Potに12時34分に着く。(月~土は12時15分発でボーヌ駅前のバス停を1時13分に通過,日曜日は駅前を通過せず)乗車時に片道料金8.50ユーロを払う際に「シャトー、ラ・ロッシュ・ポ」と強調する。バス停は城の入り口から500m程離れた所にあるので必ず麓前で降りよう。ここから坂を登り城までの道のりはちょっとした運動だから。


今までこのブルゴーニュでいろいろと古城を見てきましたが、どの城もそれなりの特徴があり、城はどこも一緒とは言い切れません。この城の魅力は高台にあるから下から見ても上から見ても景観が素晴らしい。一見、お姫様でも出てきそうなブルゴーニュ屋根の可愛い城ですが堀があったり、引き上げ式の橋があったりと戦闘態勢ばっちりの軍事要塞を兼ねた所に異色の魅力あり。ブルゴーニュ大公国とフランスがちゃんちゃんバラバラやっていた時代に建設されただけのことはある。
特に面白いのは台所。ディジョンの大公宮殿跡内の台所はガラガラなのに対しこちらは当時の贅沢な晩餐料理の様子が目に浮かぶような道具がズラリ。すごいとのは中世の時代なのにここでは焼き物をしても煙が蔓延しないように無煙キッチンになっていること。近代の「無煙焼肉屋」の元祖がここに!ガイドの分かり易い仏語(珍しく閲覧用に日本語解説書もある)も塔も庭園も良い。
帰りのバスは来た道とはちょっと違う道を通るからボーヌからラ・ロッシュ・ポに続くボーヌ丘陵地帯の葡萄畑を2度に渡って違う角度から眺められるのもまたここに来るだけの価値あり。
城のオフィシャルサイト
入場料は現在6ユーロになっています。
夢路とみこ
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