今年は異常な暑さのため例年よりもヴァンダンジュ(葡萄の摘み取り)が2週間以上も早まったけどその収穫量はかなり厳しいもののようです。暑かったから出来は良いものの暑すぎて腐って使えなくなったものも多くこの年のワインの値段が将来高騰するのが今から見えるよう。そんなワインの将来の価格の心配をするのは先々にして今は収穫を素直に喜び、そしてその恩恵にあやかりたい、ワイン祭りにて。
ディジョンは8月の第4週目になるとFetes de Vignes葡萄の木祭りなるものがあります。毎晩広場やどこかの劇場で外国民族の踊りやショー、ディナーショー、コンサートが繰り広げられます。町挙げての1大イベンイベント。飲めや歌えや踊れやっていう感じで私なんておちおち会社のデスクで書類の山と格闘している場合ではないとさっさと仕事を切り上げる。残業が趣味と思われている私が定時前に机を片付けだすのを見て同僚は「おデート?」と聞いてくれるのではなく「ワイン祭り?」と私をアル中のパーティアニマルのように言う。全く当たっていない訳でもないから素直に「うん」と返事をして退社。町へ繰り出す。
[054]ニースのクリスマス
カトリックの多いフランスではクリスマスは一家が揃ってお祝いをするという重要な日。それは日本の大晦日と元旦に通ずるものがあります。この日を挟んでフランスを旅行するならばやはり世界的に有名な観光地の方が華やかで良いかな、パリのシャンゼリゼ通りのイルミネーションにも惹かれたけど寒いのが苦手なので今年はニースを選択。当りでした。まずここは暖かい。常夏のハワイ、暖冬のフロリダとまでは行かないけれど気温も景色も冬の南カリフォルニアという感じ。あちらも地中海性気候だからかな。
クリスマスの日の朝、ホテルを出てプロムナード・ザングレという遊歩道へと向かった。途中、花市やオリーブ、魚介類などが売っている朝市が立っていた。祝日なのに仕事熱心というか観光客慣れしているというか、有難い。教会ではミサが行なわれ立ち寄ってみたけれど聖歌隊も素晴らしくクリスマスである事を実感。