[112]残業あれこれ(11)一昼夜交代勤務の場合

【一昼夜交代勤務の場合】

24時間勤務して24時間休むなどの一昼夜交替制勤務の場合にも、原則として、時間外労働、休日労働、深夜労働に対しては、それぞれ法定どおりの割増賃金を支払わなければなりません。

ただし一昼夜交替制勤務の場合でも、変形労働時間制を採用し、休憩時間を除く所定労働時間が変形期間を通じて週40時間以内となっている場合は、その変形制における所定労働時間を超えて労働することがない限り、時間外労働とはなりません。

しかしこの場合でも、深夜(午後10時~午前5時)の時間帯については、深夜労働として2割5分以上の割増賃金を支払わなければなりません。(睡眠時間は除く)

なお、監視又は断続的労働に従事する労働者で、使用者が所轄労働基準監督署長の許可を得ている場合は、労働時間、休憩及び休日に関する規定は適用されませんので時間外労働割増賃金を支払う必要はありません。

『監視に従事する者』

原則として一定の部署にいて監視することを本来の業務とし、常態として身体又は精神的緊張の少ない者をいいます。

『断続的労働に従事する者』

休憩時間は少ないが手待時間が多い者をいいます。

常態としてほとんど労働の必要がない宿直または日直も、所轄労働基準監督署長の許可を得ていれば上記同様に扱われます。