[007]休憩

 

皆さんは、ちゃんと休憩をとらせてもらってますか?
 
休憩は文字通り「休む」ことを目的としています。したがってこの時間に用事を言いつけられたり電話番をさせたりすると違法となります。またそのような指示は拒否できます。休憩は労働者がその時間を自由に使うことができる時間です。
 
1)休憩は一斉に与えなければならない(労基法第34条2項)
休憩をばらばらにとると、忙しい時は結局電話に出るなど休憩にならないことがあります。そういったことを防止するために、休憩は一斉にとらせることを原則としています。(労使協定の締結を条件として例外があります)
 
2)休憩は労働時間が6時間を越える場合は45分。8時間を越える場合は1時間与えなければならない(労基法第34条1項)
 
この法令によると8時間の場合は45分休憩でも違法とならないところに注意。
 
3)休憩時間は自由に利用させなければならない。(労基法第34条3項)
 
休憩は自由に利用することができますが、労働時間中の休憩であるという性格から、職場を離れる時に上長の承認を得るというのが通例になっています。
 
【手待ち時間】
 
仕事の途中に発生する就労に対する手待ち時間は労働時間としてみなされます。
休憩時間ではありません。
 
【休憩は労働時間の途中にとらせる】
 
休憩を始業前や終業時にとらせてはいけません。あくまでも就労途中にとるのが休憩です。
 
【休憩中の研修】
 
休憩中に研修をさせる場合があります。この場合の研修は任意でなければなりません。また研修は任意ですから拒否できます。昇給にかかわる研修は任意といえども拒否すると労働者の不利益になるので、任意とすることには問題があります。これを義務とした場合は労働時間とみなされるのですが、企業としてはなるべく人件費をかけないで研修させたいので、こういう場面がこれからは増えてくるでしょう。現状では違法ではありませんが、今後の課題だと思います。

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[006]整理解雇と懲戒解雇

 

【整理解雇】は使用者の都合によって経営の改善を目的として行なう場合が多い解雇です。
 
使用者側からの一方的な解雇は労働者の生活にかかわる問題となるため、法律で大きく制限されています。
 
民法では第一条で信義則や権利濫用の視点からこれを制限し、また無謀な解雇は同90条の公序良俗の観点からこれを制限しています。労働基準法でも労働者に対して不利益になるような取扱を禁止していますが、これは解雇にも当てはまります。
 
通常は以下の要件を満たさないと解雇は認められませんが、この要件を満たす事は過去の判例から非常に難しく、大抵のことでは解雇はできないと思ったほうが間違いありません。
 
1.解雇の必要性が本当にあるのか?
2.解雇回避のための努力を尽くしたか?
3.人選に感情が入っていないか?
4.説明・協議、納得を得るための十分な手順を踏んだか?
 
【就業規則、労働協約の有無】
 
就業規則や労働協約が無い場合は、やむをえない事由により解雇は有効です。しかし、就業規則や労働協約がある場合はそこに解雇についての規定があるはずですからそれに照らし合せ、定めにあたるかどうかを見ないと解雇できません。
 
いずれにせよ、解雇は30日前の解雇予告または30日分以上の解雇手当が必要です。
 
【懲戒解雇】
 
労働者の重大な過失もしくは故意に行なわれた違反に対しての制裁的解雇を言います。これは労働者の生活のみならず名誉にかかわる問題ですから、取扱いには十分注意します。懲戒解雇は、本人の改悛の見こみが無い場合のみ適用できると思って間違い無いです。
 
懲戒解雇は通常解雇予告は行なわず即時解雇となり、解雇手当も支払わないのが普通ですが、支払わなくて良いものではなく支払ってもかまいません。また、退職金についても支払わないのが普通とされていますが、就業規則や労働協約にその旨の定めが無い時は、使用者は退職金を支払う義務が生じます。

[005]雇用期間

 

労働契約には契約の「期間を定めていない契約」と「期間を定めている契約」の2種類があります。
 
●期間の定めの無い雇用契約とは?
 
一般に正社員はこの契約によります。更新がありません。
期間の定めが無いということは「終身」とられがちですが、いつでも解約できる契約ということです。解約は使用者側からでも労働者側からでもできます。
 
使用者側から解約する場合は、労基法によって制限されていて、簡単には解約できないことになっています。
 
労働者側からは14日前に退職を申し出ることによって退職することができます。
 
●期間を定めた雇用契約とは?
 
一般にパートタイマー、契約社員はこの契約によります。
期間が定められていますから、使用者も労働者も期間中は簡単に解約できないのが原則です。
 
期間を定めた契約であっても、何回も更新した場合は、期間の定めに無い契約とみなされ、契約期間満了したからといって簡単に雇い止めできません。
 
期間を定めることはそれだけ労働者を拘束することになるので、期間を1年以上とすることができません。例外はありますが、期間1年以上の契約は事実上「期間の定めの無い契約」とみなされます。

[004]休日と休暇

 

●休日とは?
 
労働法でいう休日とは「労働義務の無い日」をいいます。
 
この日は所所定労働時間がありませんから、この日に労働すれば所定時間外労働となり、割増賃金の対象になります。
 
労働基準法では毎週少なくとも1日の休日を与えなくてはならないとしています。または4週間に4日でもかまいません。
 
●休暇とは?
 
労働義務のある日を休むことを「休暇」といいます。したがって年次有給休暇は本来仕事をする日に取るべきものです。
 
●休日振替とは?
 
前もって休日と労働日を入れ替えておくことをいいます。労働日となった日の労働については割増の対象になりません。
「前もって」とは「前勤務日の終了まで」をいいます。
 
●代休
 
休日となっている日を休日振替の手続きをせずに労働させた場合、他の労働日を免除することをいいます。労働した日は、休日振替えの手続きを踏んでいないので、その日は割増対象になります。ただし、代休は必ずしも与えなくてもいいことになっています。
 
このように、日常で使う用語と法律で使う用語はちょっと違ってたりします。

 

[003]年次有給休暇(2)

 

正社員の場合は年次有給休暇(以下年休)を取る場合は少ないようだ。年間休日が決められているので、その消化がまず先決だから。消化していれば年休を取る事も可能。
 
一方、時給で計算される契約社員は休日は無給となるから、年休は貴重だ。同じく契約社員であるパート、アルバイトにも年休はある。これは知らない人も多いのでは?そこの学生アルバイト君!キミにも年休はあるのだよ。
 
パートアルバイト(以下パート)にもちゃんと年休はある。例として1日5時間、週5日として6ヶ月継続して働いた場合に年休は10日は付くはずだ。もっとも就業条件が決められていてそれをクリアしていなければならないが、まじめに出ていれば大抵は大丈夫。考えてみれば年休は頑張った人に対するボーナスと言えなくもない。
 
年休は会社として告知義務はないので自分で聞かなければならない。聞けば教えてくれるはず。聞かなくても告知してくれる会社は良心的な会社といえる。逆に隠し立てする会社も世の中にはある。
 
某大手外食産業会社では、シフト表にスケジュールを2週間分貼り出すのだが、年休申告するとなぜかマジックで消してあって、単なる休みに訂正してある。問いただすとちゃんと年休扱いにしてあるという。要するに学生アルバイトに年休の存在を教えないためにそう言うことをするのだと後から知った。パートさんは知恵があり年休は当たり前のように請求するが、学生は遠慮して取らないことが多い。
 
年休は翌年まで繰り越すことが出来るから、せめて辞める時に年休を消化するくらいの配慮が使用者側にもほしい。10日あるとすれば1日¥4,000としたって¥40,000位にはなる。ちょっとした退職金がわりだ。このような配慮をしてくれたら、きっとアルバイト君は一生その会社を忘れないだろう。こういうことの積み重ねが企業のレベルアップにつながると思うんだな、最近。