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[15]新郎、妊婦入場

第15回

新郎、妊婦入場

今回のタイトル間違っていませんよ。(笑)

新婦が妊婦なんて当たり前の時代ですが私が担当したカップルでは3割くらいは該当していたようです。司会の仕事を続けてきて、これが意外と披露宴の進行の打ち合わせで重要なポイントとなります。

あまり知られていない現状なのですが、花嫁が挙式当日に気分が悪いなんて良くあることです。理由は以前にお話したように、かつらや衣装が合わないために頭痛がしたり、気分が悪くなる場合。もともと病気療養中で、なんとか披露宴をする場合もあります。打ち合わせが済んでから当日までに入院した新婦もいました。回復したばかりで体力もなく入場するのがやっとで、ほとんど新郎しかいない披露宴もありました。それはそれで、列席者の理解が得られれば意味もあると思います。しかし、おめでたい席で禁句もあり、状況はできるだけ知らせずお祝いムードで通します。

はっきりと妊婦だとわかっている場合ですが、対処の仕方もあるので、会場の担当者や司会者には知らせてくださいね。例えば、妊娠初期の頃は、意外と自分では大丈夫だと思っていても、披露宴は特別な状況で、精神的に影響を受けやすく、緊張や疲れから我慢できない状況になります。何よりおなかの赤ちゃんが大事なので、できればさけてほしいと思います。

かなり昔の私の結婚式の場合ですが、披露宴の前まで、妊娠に気づかず、軽く披露宴は乗り越えましたが、新婚旅行まで企画していたので、予定通りに出発。沖縄の観光地をタクシーで周ったものの気分が悪く夫は運転手さんと二人で観光。私はずっと車の中、最後に「今度は3人で来てくださいね。」と運転手さんに言われたのを覚えていますよ。何もロマンチックな思い出はなく、私はいらいら喧嘩ばかりで最悪でした。お粗末。

先日の披露宴では、花嫁は再婚でした。3歳と7歳の男の子を連れての披露宴です。ドレスも似合ってお迎えの時まではとてもさわやかでした。でもかわいそうだったのは、妊娠7ヶ月。時間が経つにつれ顔は青ざめ、やつれてみえました。とうとうお開きまで笑顔を見る事はできませんでした。せっかくの憧れのドレスも残念です。人生の中でも最高に幸せな思い出を作りたいと思っていても、やはり健康第一。できちゃったものしかたないですが(笑)

子供に恵まれた幸せを大切にして、子供が生まれてからでも素敵なお披露目のパーティは出来ると思います。くれぐれも、妊婦の新婦さん無理をしないでくださいね。

2005.11.08

[14]ブライダルフェアー

第14回

ブライダルフェアー

さわやかなこの秋、朝日を浴びながらの毎日、一時間のウオーキングを始めた私です。式場司会者としてとても忙しい季節がやってきました。この時期には各会場でブライダルフェアーが企画されます。仕事をいただく会場に協力する為に、婚礼に関わる業者さんも大サービスです。

これは極秘ですが(笑)ノーギャラで模擬人前式の司会をしたり衣装屋さん、美容師さん、花屋さんもがんばります。カップルがその会場を気に入り披露宴をすることを決めていただくためにいつもより特別の笑顔でアピールします。

現在わが事務所では、企画から参加して一つのイベントを創っています。その中で、どんなサービスが喜んでいただけるかということで次の事が決まり、只今準備中です。

  1. 会場のランチ付きはがきを作成して配る。
  2. 模擬ではなく実際の人前式と衣装、ヘアー・メイクのプレゼント。そのカップルにはオリジナルの生ケーキでケーキ入刀のシーンもついでにプレゼント。オリジナルの誓いの言葉入り豪華誓約書プレゼント。
  3. 参加者を披露宴の列席者に見立て食事の後、ウェデイングケーキをデザートとして食べていただき、なんと当たりのケーキの中にはドラジェが入っていて、その当たりの方にはプレゼントがあるのです。
  4. 尚、わが事務所のウエデイングプロデューサーが無料でアドバイス。
  5. ベテラン司会者(私の事ですが。笑)が質問に答えます。
  6. これはまだ発表してない企画ですが、こんな葉書を手に入れたいと思いませんか。このようにフェアーに参加すると何か収穫があります。本気で会場を探しているカップルであればデートのついでに楽しく利用していいと思います。ただし、ムードに流されることなく、厳しい目でチェックしてください。お料理、会場のイメージ、音響、従業員の態度などですね。

実は私がまだ司会者の駆け出しの頃、披露宴についての勉強の為、フェアーに潜入したことがあります。まだ、30代半ばの事でした。どの会場も名前、住所、目的等をアンケートに書くようになっています。目的は東京の娘が北海道の青年と結婚するので駅周辺のホテルを探していると言う事で、母の設定であったのに、会場の係りの若い女性がブーケトスのシーンになると私の背中を押して「どうぞ参加してください」というのです。

あれあれと思っている間に、ブーケが三人子持ちの私の手に。恥ずかしかったのですが、今思えば笑い話です。どうぞ、うまくブライダルフェアーを利用してお二人にぴったりの会場を選んでくださいね。この秋、どんな新しい企画が発表されるのか、私もまたブライダルフェアーに潜入してみようと思っています。今はもう誰も私を新婦と間違えることはないと思います。笑。

来年のスケジュール帳を買い、来年の婚礼予定を書き入れましたよ。そうです。ベテラン売れっ子司会者のご予約はお早めにどうぞ。

2005.10.23