月別アーカイブ: 2005年10月

[14]ブライダルフェアー

第14回

ブライダルフェアー

さわやかなこの秋、朝日を浴びながらの毎日、一時間のウオーキングを始めた私です。式場司会者としてとても忙しい季節がやってきました。この時期には各会場でブライダルフェアーが企画されます。仕事をいただく会場に協力する為に、婚礼に関わる業者さんも大サービスです。

これは極秘ですが(笑)ノーギャラで模擬人前式の司会をしたり衣装屋さん、美容師さん、花屋さんもがんばります。カップルがその会場を気に入り披露宴をすることを決めていただくためにいつもより特別の笑顔でアピールします。

現在わが事務所では、企画から参加して一つのイベントを創っています。その中で、どんなサービスが喜んでいただけるかということで次の事が決まり、只今準備中です。

  1. 会場のランチ付きはがきを作成して配る。
  2. 模擬ではなく実際の人前式と衣装、ヘアー・メイクのプレゼント。そのカップルにはオリジナルの生ケーキでケーキ入刀のシーンもついでにプレゼント。オリジナルの誓いの言葉入り豪華誓約書プレゼント。
  3. 参加者を披露宴の列席者に見立て食事の後、ウェデイングケーキをデザートとして食べていただき、なんと当たりのケーキの中にはドラジェが入っていて、その当たりの方にはプレゼントがあるのです。
  4. 尚、わが事務所のウエデイングプロデューサーが無料でアドバイス。
  5. ベテラン司会者(私の事ですが。笑)が質問に答えます。
  6. これはまだ発表してない企画ですが、こんな葉書を手に入れたいと思いませんか。このようにフェアーに参加すると何か収穫があります。本気で会場を探しているカップルであればデートのついでに楽しく利用していいと思います。ただし、ムードに流されることなく、厳しい目でチェックしてください。お料理、会場のイメージ、音響、従業員の態度などですね。

実は私がまだ司会者の駆け出しの頃、披露宴についての勉強の為、フェアーに潜入したことがあります。まだ、30代半ばの事でした。どの会場も名前、住所、目的等をアンケートに書くようになっています。目的は東京の娘が北海道の青年と結婚するので駅周辺のホテルを探していると言う事で、母の設定であったのに、会場の係りの若い女性がブーケトスのシーンになると私の背中を押して「どうぞ参加してください」というのです。

あれあれと思っている間に、ブーケが三人子持ちの私の手に。恥ずかしかったのですが、今思えば笑い話です。どうぞ、うまくブライダルフェアーを利用してお二人にぴったりの会場を選んでくださいね。この秋、どんな新しい企画が発表されるのか、私もまたブライダルフェアーに潜入してみようと思っています。今はもう誰も私を新婦と間違えることはないと思います。笑。

来年のスケジュール帳を買い、来年の婚礼予定を書き入れましたよ。そうです。ベテラン売れっ子司会者のご予約はお早めにどうぞ。

2005.10.23

[13]人前式(その2)

第13回

人前式(その2)

~ブーケ・ブートニアの儀式~

窓からの涼しい風はすっかり秋の気配ですね。近頃近所に大型のレンタルビデオ店ができ、君に読む物語。北の零年。世界の中心でーー等次々に映画を見て、毎日泣いています。心が洗われるようでなかなかいいですよ。

今回はオリジナルの人前式についてのご紹介でしたね。すべては書ききれませんが少しでもお役に立てればと、実際に行われた式からのご報告です。

先週に行われた滝の前のガーデンでの結婚式です。

  • 列席者入場
  • 新郎新婦入場
  • 誓いの言葉
  • 指輪の交換
  • 披露
  • 誓約書に署名
  • 披露
  • 賛同の拍手(結婚成立)
  • お二人退場
  • 広場で全員でバルーンを上げる(二人はハート型)
  • お二人を拍手で送るー集合写真へ

新郎は東京生まれ、新婦の幼い頃から暮らした懐かしい故郷の山々、緑に包まれた思い出の滝の前このように場所に意味があるのは素敵ですね。空に吸い込まれるように上がっていくカラフルなバルーンは感動と共にいつまでも忘れないでしょう。

次は船に乗って島の結婚式。ガーデンからは海と空が一面に広がり、建物はスペインのリゾート地をテーマに建てられたもので、お得な海外挙式気分。白いテーブルクロスやテーブルの上の素朴な花がかわいくて花嫁の衣装も風に吹かれきらきらとまぶしい程でした。進行で工夫したのは、まだ新郎が正式にプロポーズをしていなかったので、ブーケ・ブートニアの儀式を取り入れました。

その昔、男性がプロポーズをする時、野に咲く朝一番の花を摘んで女性に送りOKの合図に女性はその中の一輪の花をぬいて男性の胸にさしました。それがブーケ・ブートニアの始まりです。

進行の中では初めに父と入場した花嫁のそばに新郎が進み出てそこでセレモニーの意味を司会者が伝え

  • 新郎のプロポーズの言葉
  • ブーケを渡す
  • 新婦の返事
  • ブートニアを胸にさす

の順で行い、父を送り、二人で入場します。どこまで父と歩き、どの場所で儀式を行うかは会場の作りにより考えるのがポイントです。

上の2件はウエデイングドレスでした。マリアベールでなければ入場の時点では花嫁のベールを下ろして入り、セレモニーの空気をつくるのもいいですね。指輪の交換の後、ベールアップをしてさりげなく誓いのキッスをしてもいいかもですね。キッスがとても恥ずかしいと言うカップルは入場後、係りの指示で自然にベールアップをしてその後、司会からの開式の辞を入れて誓いの言葉へと進めたら自然ですよ。

和装の場合ですが、入場曲に長持ち唄や雅楽、癒し系のボーカルであったり、音楽を工夫することで日本の和の伝統や花嫁のイメージがさらに感動として伝わり忘れられない光景となります。

先日は新郎のお母様が民謡の先生で、地元の長持ち唄を歌っての入場でした。お謡いや踊りの盛んな地方ではまずお謡いを上げていただきながら、盃の儀式を行う地方もあります。ご年配の方々にに納得していただくためには日本の伝統ある風習をとりい入れるのもいいでしょう。

また、全く二人で考えた好きな事にポイントを絞るのであれば。ダイビング、ロッククライミング、ダンス、その他のスポーツや趣味にちなんだ珍しい結婚式でもなんでも有りが人前結婚式です。そろそろありきたりの結婚式やめませんか。映画でみたような本当の永遠の出会いをしたカップルが忘れられない感激の結婚式を迎えられますように。

2005.10.04