第0回-プレリリース

2018年8月26日

はじめまして、皆さん、老人ホームの一介護職員の稲垣尚美です。

老人ホームは、どんな場所か理解していただけたらと思います。例えば、この年末年始、入所者さんが、自宅へ帰られるかなって職員としては、少しだけ期待していたのですが、帰られたのは、80人中3人だけ。あとの人は、施設で年末年始を過ごされたのです。もちろんほとんどの人にご家族が、あります。

施設に入所される前は、自宅で過ごされてきた人が、ほとんどです。老人ホームは、病院ではないので基本的に家庭でできる介護しかしません。施設にいて病気で治療が、必要なら病院へ行くし、入院治療が必要なら、病院へ入院してもらいます。だから、施設イコール家なのです。施設側としては、いつでも外出していただいてもいいと思ってます。
外出制限などありません。もちろん施設へは、いつでも戻ることができます。

それなのに、帰られたのはたった3人なんです。老人本人は、正月だということがわかっていてご家族の迎えを心待ちにしている方も多いというのに。しかし逆に老人ホームの入所者の数は年末年始は、増えるのです。

うちの老人ホームは、80人定員です。その80人の枠とは、別に20人のショートステイの枠があります。ショートステイとは、普段自宅で介護されている老人をご本人、またはご家族の事情により、一時的にお預かりするシステムです。期間は、基本的に1週間前後が、多いです。そのショートステイの枠が、年末年始は、満床になるのです。自宅で親戚が訪ねてくるのを心待ちにしていた方もあり、今日が、元日だと知ると「家に帰しておくれ。みんなが訪ねてくるから」と懇願とされる老人もみえます。

しかし、本人の希望とご家族の意向の違いがあるのでしょう。この方は、年末から1月4日まで施設で過ごされました。そんな方でショートステイの枠は、満床です。ちょっと寂しいですね。

最初の話が、こんな話でごめんなさい。いろいろと楽しい話もありますので、楽しみにしていてくださいね。

2002.01.27