[01]福祉の本当の起源

2018年8月25日

お暑い中いかがお過ごしだろうか?今回福祉のメールマガジンを発行することになった。このメールマガジンを購読した皆様にまず感謝の意を表したい。このメルマガはあまりにも強烈で挑発的なため読者の中にはかなりの抵抗感を覚える人もいるだろう。しかし、その真実を偏見なく吟味できるならきっとこのメルマガはあなたを自由にするだろう。
福祉について語る前にこのマガジンの方針を説明しておく。人は「自分の聞きたいことしか聞かない」ものだが、残念ながら俺は「あなたたちがもっとも聞きたくない」真実を告げる。原則として他のメールマガジンのように読者が欲しいがためにあなた方に真実を曲げてまで媚びるつもりはない。不満があるなら、購読解除すればいい。世間では甘い嘘が歓迎されているが、俺はあなた方にあえて苦い真実を提供する。聖書にもこんな言葉がある。「真理はあなた方を自由にするだろう」?ヨハネ伝8章32節
さて前置きが長くなったが、福祉の事を語ろう。皆様は福祉についてどんなイメージをお持ちだろうか?「障害のある人々を助ける」「困っている人を救う」「社会貢献」など善意あふれるいい言葉ばかりが浮かぶだろう。これは現在福祉関係者でも同じ認識を持つ人々が多い。しかし、それは到底政府や為政者の本音とはかけ離れすぎている。
結論から言おう。福祉は為政者による社会不適合者(障害者、貧民など)のコントロール方法の一つだ。善意あふれる建前とは裏腹に彼らは本気で障害者や貧民を救う気などない。ただ社会不適合者の存在が社会不安の原因になると困るため結果的に助けているだけだ。
「それはいくらなんでも穿った見方だ」「悲観的過ぎる」などと言うなら介護保険を見てみるといい。介護保険は2006年の改定でなんと4割もの支出を削除した。そもそも介護保険の登場の理由も元々は福祉予算の削減だったのだ
福祉の歴史の原点とされているのはイギリスの救貧法。この法律が最初成立したのは16世紀だった。当時のイギリスは今の日本よりも「格差社会」が進んでいた。貧民たちがロンドンの街に溢れ窃盗などを働き、社会不安が増大していた。時の王、ヘンリー8世は72000人の犯罪者貧民を処刑するなど厳罰で対処していたが、それも限界だと悟っていた。未来がなく、失うものなどない貧民に処刑するぞと脅しをかけても、窃盗をやめるわけがない。そこで今までの強攻策を改めて税金で貧民を救う方向に政策を転換することにしたのだ。それが救貧法だった。
つまり金持ちからある程度の税金を負担してもらい、貧民にも富を分けることにより中流階級化を狙い社会不安を解消しようとした。搾取しているだけでは貧富の差は拡大し、社会不安を招く。ある程度の格差を是正して特権階級の支配の安定化を図ろうとしたのだ。近代税金の概念には富の再配分があることを考えると、イギリスのこの政策はまさしく見事だった。
さすが太陽の沈まない国家を作るだけはあった。貧民を救うためと見られながら本心は自分たちの権力の安定のためだったのだ。この救貧法は度々修正が加えられ、紆余曲折を経て現在の日本の生活保護の元になった。なんていうことはない。福祉の原点といえるイギリス救貧法は資本家と権力者のための政策だったのだ。結果的には貧民も助けているが、本来の目的ではないのだ。この政策の性格は今の福祉政策でも同じなのだ。介護保険も生活保護もこの救貧法の考え方が根底にある。福祉は支配者のためにあるのだ。
エル・ドマドール