第12回-虐待を受けてきた人

2018年8月26日

こんにちは、稲垣尚美です。ちょっとさぼってしまいました。ごめんなさい。はっきりしない天気が、続いています。

ところで幼児虐待って最近、よく聞きますよね。老人にもあるのをご存知ですか?

老人の場合は、幼児ほど問題視されないので表面化されにくい部分が、あります。それでも痴呆の方には、よくあるようです。家の一室に閉じ込めてしまうとか、時には暴力なども。どこまでが、虐待かが、線がひきにくいところもありますが。

みちさんという方が、緊急入所されてきました。家族に虐待を受けている様子なので早急に家族と離す必要がありました。痴呆の方です。家族もみちさんのことは、困っていてすぐにでも入所させてほしいという意向でした。

入所してみえた、みちさんは、人の目を見ることができません。近づくと怯えた動物のようにびくっとします。そして威嚇するように怒るのです。着替えなどを手伝おうとすれば、つねったり、叩いたりしてきます。

ケア方針は、じっくり時間をかけていこうということになりました。

いつも笑顔で優しい言葉をかけながら接するのは、もちろんですが、なるべくいつも職員と行動を伴にしてもらっていました。

そうするとだんだんみちさんの表情が、やわらいできました。笑顔でいてくれる時間が、多くなったのです。こちらのする介護も抵抗なく受け入れてくれるようになりました。こんなふうに目に見えて良い方へ変化が、あると介護のしがいがあるって思います。

2002.05.19