[042]ボーヌのパンとチーズとワインの祭り

ヴァンダンジュが終わり本格的にワインの季節になるとくいしいんぼうの私は落ち着いて仕事が出来なくなります。観光業という仕事柄、年中ガイドブックを読み、観光資料を検討しているのですが、この季節となると食べ物関係のお祭りや観光情報が目立ちお腹がグーグーです。
10月の第3週目の週末は掲題の祭りがあり既に2回ほど行きましたが美味しい、楽しい、そしてお勉強にもなりました。今年は残念ながら船の仕事があり見送りましたが。この祭りはボーヌにある観光学校が地元のパン屋、そしてフランス各地のチーズ、ワイン生産者の協力を得て開催されます。パンとチーズとワインというシンプルですがとても内容の濃いお祭りです。
10ユーロでワイングラスを入場券替わりに買います。ワインを試飲しながらチーズやパンを試食して巡回するのですがとにかく数が多くて全部まわると酔ってしまいます。生産者の方々は販売もそうですが何よりも自分の所のワインやチーズを紹介したいらしく熱っぽく生産の苦労話をしてくれたりと積極的です。私もこの祭りで何十種類ものチーズやワインを味わいました。


この通信局を発刊し始めた頃に私の勤める会社は滞在型遊覧船の会社である事はすでにご紹介したかと思います。最近は日本からの団体さんが来るので船内アシスタントとして添乗することも多く、乗船する際、の私の仕事の一つに「ワインとチーズの解説担当」というのがあります。出されるワインの特徴やチーズとの相性、またチーズには面白いまつわり話が幾つもあるのでそれを簡単にご紹介というものです。
そしてこのまつわり話をお勉強するのに最も効果的な場所がこのボーヌのパンとチーズとワイン祭りです。ワインについては殆どが生産者参加ですが、チーズについてはその通りではありません。でも、生産者が直々にいるブースでは試食しながら色々と質問をすると分りやすく答えてくれるのでそれをノートにメモして仕事に活用しています。試食程度のはずなのに遠慮もなくバクバク食べ質問する私を生産者は「チーズが大好きなんだね」とニッコリ。
青カビチーズの大御所、ロックフォールのパーフェクトにも近い美しい青のまだらは均等に青カビ菌を植え込んでいるからあんなに綺麗になっていると知り、フランスのガストロノミーは徹底していると関心してしまいました。だからロックフォールが高いのも仕方ないかな、と思い試食に夢中になる私。
ボーヌ観光局: http://www.ot-beaune.fr
夢路とみこ