語学学習と旅は若ければ若いほど得るものも多い、失敗も多いからね。仕事柄、旅行が多いのですが最近はすっかりわがままになってホテルもバスタブ付じゃないと嫌だし旅先も美味しいものがないと行く気にもならない。そんな私にも擦り切れたジーンズを穿いてバックパッカーをした時代もあったなんて今のわがまま振りをみて人は想像するだろうか。
もう20年近く前の話ですが、留学中にやったバックパッカーの思い出。当時はまだ国境があり、東西の壁もあった頃、ウィーンから入るハンガリーは車内でヴィザがもらえ越境出来ると大学の仲間が言うから、ユーゴから入っても同じだろうと勝手に解釈して越境しようとしたら、捕まった。幸いな事に大学の仲間2 人との旅で語学も英語圏、スペイン語圏といて私の日本語を入れて仏留学中だから4ヶ国語対応と心強かったはず。しかし当時のハンガリーは東ドイツとの関係がより密接だからドイツ語の方が役立つ。
英、仏、西、日の4ヶ国語に身振り手振りお絵かきも含めて国境警備隊に説明を求めたけど、最終的に役に立ったのはもしやの仏独辞典だった。入国不可だから次の列車でユーゴに戻れ、しかし列車は9時間後。駅構内に警備隊事務所兼カフェがありそこで私達3人は過ごす事に。言葉は通じないけどカフェのおばちゃんがとても優しかった。私達にジュースやコーヒーを振舞ってくれた。インスタントラーメンも作らせてくれた。お礼として米ドルをあげようとしたら真っ青になって拒否した。当時は共産主義、現地人が米ドルなんて持って様ならとんでもないことに。
時代は流れ今は共産主義どころかこのヨーロッパに国境なんて殆どない。私もインスタントラーメンを持っての旅行なんかもうしない。駅のホームや待合室で夜を過ごす事も、移動費をケチって徒歩での観光ももうしない。でもバックパッカーの旅はとても良い思い出。これには普通の旅には味わえない異邦人観点の現地密着型旅になる。ガイド本には掲載されてないもっと泥臭い旅がある。若いうちに旅をせよ、それもバックパッカーで!世界中を駆け巡った旅のエキスパートが旅の記録を紹介するブログが出来ました。私も作者と一緒に仕事をしたことがありますが、さすが旅名人って感じ。とっても魅力ある旅の指南書になっています。バックバック入門書としてご覧あそばせ。
アイ・ラブ・バックパッカー
http://benimato.ameblo.jp/
夢路とみこ