[233]いいように使われるパートさんの休憩時間

パートさんの場合、社会保険の関係で労働時間を週35時間に規定している企業があります。

この場合一日の労働時間が7時間ですから、労働基準法34条によれば休憩時間は45分でいいことになります。しかしこれを一時間与えても問題はありません。

–条文ここから–
(休憩)
第三十四条
使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。
–条文ここまで–

また、休憩を分割して、お昼に30分、3時に15分とすることも問題ありません。通算して45分であれば、問題は生じません。

しかし、これを業務の都合で、45分休憩を15分x3回とすることには問題があるでしょう。そもそも、こういった細切れの休憩時間は、一斉付与の原則から外れる場合もあるでしょうから、できれば避けたい与え方です。

また、外食産業などに多いのですが、こういう例があります。

出勤9:00→勤務→13:00(4時間労働)
休憩13:00→17:00(休憩4時間)
17:00→21:00(4時間労働)

実働8時間であり、休憩時間1時間という法は遵守しているものの、拘束12時間で休憩4時間というのは異例です。忙しい時間だけ働いてほしいという店側の気持ちもわかりますが、労働者側としてはちょっと辛いものがあるでしょう。

もっとも、このパートさんは、休憩4時間の間は自宅に帰って家事をしているので特に問題にはなりませんでしたが、帰途中に事故でもあったら、労務管理面では問題があり、当然管理者責任が問われることになると思います。業務に専念できるよう、労働時間と休憩時間のバランスを考える必要があるでしょう。

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[007]休憩
[231]休憩時間の与え方

[232]読者Q&A『夏期休暇に未消化年休を充てられた』

■読者からの質問

私の勤めている会社は、年休については法律で定められた日数分与えられています。就業規則では、夏期休暇が定められていないにもかかわらず、会社がその年ごとに夏期休暇を決め会社を休みにしています。

しかし、その休みを年休から差し引いているのです。確かに、「会社が定めた日を休みとする」と就業規則に記載されていますが(私が入社後、勝手に年休を当てると書き足されたのですが)、社員が自由に使えない有給休暇があるのは、法律的に認められるのでしょうか?教えてください。

■たまごやの回答

お便りありがとうございます。例によってアバウトに答えさせていただきます。
行動を起こす時には関係省庁の窓口にてご確認ください。

『夏期休暇に未消化年休を充てられた』

これは「年次有給休暇」についての計画付与の問題です。結論からいいますと会社のやり方は「合法」です。

労働基準法第39条第5項において、使用者は労働者に対し計画的に年休を消化することができるとしています。

使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、第一項から第三項までの規定による有給休暇を与える時季に関する定めをしたときは、これらの規定による有給休暇の日数のうち五日を超える部分については、前項の規定にかかわらず、その定めにより有給休暇を与えることができる。「労基法第39条(5)」

年次有給休暇は労働者が自由にその時季を指定して休みをとることができる制度です。しかし日本の場合、年休消化率は非常に悪いため、使用者のほうで計画的に付与することが可能となっています。つまり自分の意図しない日も年休に充てられます。

ただし、年休の計画的付与には要件があります。

1.労使協定により有給休暇を与える時季に関する定めをする
2.各労働者の持つ休暇日数のうち5日を超える分のみが適用

1については労使協定にもよりますが就業規則に記載が必要です。

2についてはたとえば年休未消化分が20日あった場合、このうち5日を超える部分である15日は、労使協定の定めにより計画的に付与することができます。残りの5日については使用者の自由にはならず労働者が自由に時季を指定できます。労基法第39条第5項はこのことをいっているのです。

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年休あれこれ(14)計画付与

[231]休憩時間の与え方

休憩時間とは、労働者の権利として労働から離れることが保障されている時間をいいます。休憩時間については労働基準法は第34条で述べています。それによれば、休憩は勤務時間に応じてとらせる必要があり、労働時間が6時間超?8時間までは45分、8時間超の場合は1時間となっています。

6時間勤務 休憩時間無しで合法(休憩時間を与えてもよい)
6時間1分勤務 休憩時間45分必要
8時間勤務   〃
8時間1分勤務 休憩時間1時間必要
9時間勤務 休憩時間1時間必要
9時間1分以上勤務 休憩時間1時間必要

労働時間が6時間以下の場合と9時間超の場合は特に定めていません。したがって6時間以下の勤務時間については休憩を与えることも可能ですし、全く与えなくても問題ありません。また、9時間超の残業をした場合でも特に8時間超の1時間以上の休憩を与えていれば、それ以上の休憩を与える必要もありません。

ただ良識として、残業中には適宜休憩のほか、夜食を出すなどの方策を講じている企業は多いようです。

休憩時間の与え方も、労働基準法は定めています。

休憩時間は労働時間の途中で与える必要があります。たとえば、8時間勤務の場合は休憩45分必要ですが、勤務前や勤務終了後に与えるのは違法となります。

また休憩時間は一斉に与えなければなりません。たとえばAさんは11:00?12:00、Bさんは12:00?13:00、Cさんは13:00?14:00というような交代制の休憩は認められません。ただし労使協定で別途定めれば、このような休憩も可能となります。

また、休憩時間は「自由」でなければなりません。「事務所から出てはいけない」とか、「食堂に居るように」、などと拘束するような状態は休憩になりません。

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[225]読者Q&A『細切れの休憩時間』

[230]読者Q&A『派遣契約の途中解約』

■読者からの質問

家庭教師の派遣会社と契約し、ある生徒を受け持つことになりましたが、学習する意欲がなく、しかも「祭りに行くから」との理由で当日にキャンセルされたりしたため、指導する意欲を失い、来月いっぱいで指導を辞めたいと派遣会社に伝えました。

ところが派遣会社は「半年以上は最低指導を続ける約束になっているため辞めることは認められない。」との回答。

しかし契約を結ぶ際、「契約上半年以上と書いてあるが、一月以上前に対応する」との口頭での説明を受けており、それをもとに辞めたいと伝えたところ、書面上の契約を盾に拒否されました。

この場合、派遣会社に従って半年以上は指導を続ける必要があるのでしょうか?
それとも口頭の約束も有効になるのでしょうか?
また”2週間前に退職の意志を伝えれば、それに従わなければならない”という法律があると思いますが、それを適用することはできますでしょうか?

こちらとしては、契約書にサインしてしまっている以上、最悪は半年は続けないといけないのかと考えていますが、可能であればできるだけ早く指導を辞めたいと考えています。

■たまごやの回答

お便りありがとうございます。例によってアバウトに答えさせていただきます。
行動を起こす時には関係省庁の窓口にてご確認ください。

『派遣契約の途中解約』

派遣契約で期間が「半年以上」とのことですが、上限は定められていないのでしょうか?契約期間が1年と定められているとしたら、それは契約に則り、あなたは1年の派遣契約を守る義務があるとともに、派遣会社のほうもその期間はあなたを雇用する義務があります。途中解約はできません。これが契約というものです。

期間の定めがない場合は、おっしゃるように退職の意思を伝えてから2週間経過すれば、労働義務から開放されます。期間の定めがあっても数回契約を更新している場合は、一年契約であっても期間の定めのない契約とみなし、退職の意思を伝えてから2週間経過すれば同様に労働義務から開放されます。

>民法第627条〔解約の申入れ〕
>当事者カ雇傭ノ期間ヲ定メサリシトキハ各当事者ハ何時ニテモ解約ノ
>申入ヲ為スコトヲ得
>此場合ニ於テハ雇傭ハ解約申入ノ後二週間ヲ経過シタルニ因リテ終了ス

契約において、途中解約を合議の上、決めてあるならば、期間の定めのあるなしにかかわらず途中解約が可能です。これは口頭でも有効ですが、書面の契約書がある以上、そこに記述すべきもので、契約書がありながら途中解約の記述がない場合はあなたにとってかなり不利な状況となります。口頭で途中解約の合議を得たと立証しなけなりませんが、おそらく言った言わないの水掛け論になるでしょう。それを防ぐための書面の契約書ですから。

あなたの場合、契約どおり半年は今の仕事を続ける義務があると思いますが、その義務は「派遣会社に勤務すること」が義務なので、派遣先を変えてもらえばいいと思います。もっと学習意欲のある生徒さんに派遣してもらうよう、交渉しましょう。

【参考記事】
派遣社員

[229]徒弟制度は労働基準法違反

先日テレビチャンピオンを見ていて気がついたことがありました。この日は庭師選手権のようなものをやっており、与えられたスペースにいかにすばらしい庭を作るかどうかの腕前を競う試合です。

その中で優勝したのが京都の庭師。お弟子さんを連れて試合の臨み、見事優勝。その中でお弟子さんとの関係を放映していたのですが、その待遇が、給金なし、休みは不定休、門限8時とのこと。いわゆる丁稚奉公状態なのです。

伝統の技を継承するための庭師の世界なのでしょうが、現在ではこのような丁稚奉公は労働基準法違反となります。一日の労働時間数や休日、そして最低賃金などは守らなければなりません。

就業規則につきましては従業員が10人以下の場合は作らなくてもいいのですが、一人でも雇えば労働基準法は遵守する必要が生じます。使用者は雇用者に対して責任が生じます。雇用保険はもちろん、怪我をしたときの備えとして労災も必要です。

そもそも、労働基準法ができたいきさつというのは、こういった旧態依然とした職人の徒弟制度、強制労働、賃金の途中搾取、丁稚奉公制度をなくすためのものです。なのにそういったことを無視して今なお丁稚奉公みたいなことをさせるというのは勉強不足といえましょう。番組放映と同時におそらく視聴者からクレームが入っていることでしょう。

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6/7放映テレビチャンピオン「日本庭園職人選手権」
優勝者:平岡佳道 京都庭常

【入門制度抜粋】

修行期間:
契約期間6年間。 研修期間1ヶ月後契約、お断りする場合も有る。

休業日:
基本は日曜日。但し、平日に雨が降った場合や忙しい時期は振替。

長期休暇:
正月休み7日間程度、お盆休み4日間程度、修行期間内有給休暇なし。

勤務時間:
朝6:00起床、現場約8:00?18:00、事務仕事等約22:00頃まで
普段は私用外出禁止。日曜は段取りの為門限7:00

給与:
見習いのため無し(お小遣程度)
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