読者様より>
ヤナセでベンツの中古車を購入し今年12月に車検となります。車検を受けるのはヤナセに頼む、ガソリンスタンドに頼む、その他あると思いますが、何処に車検を頼むのが一番経済的でしょうか?教えて下さい。
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ベンツが新車で乗れるお金持ちの人はともかく、お金が無いけどベンツに乗ってみたい、という人は多かろうと思います。そんな人が大枚をはたいて買うベンツの中古車。これが金くい虫だったら泣くに泣けませんね。そんなことにならないよう、最初に抑えておくべき点をお話します。
ベンツはドイツを代表するステータスのあるクルマです。永遠の憧れでしょうか。しかしベンツができのいいクルマと思ったら大間違い。車両によって当たりはずれが多く、故障の多いクルマです。それはそれはお金のかかるクルマなので最初にかかるイニシャルコストだけでなく、ランニングコストを十分に予算に入れておく必要があります。
それでもベンツに乗りたいという人は、とにかく予算の許す限り程度のいいクルマを選ぶことです。ベンツに限らず欧州車は毎年改良が加えられているので高年式のクルマほど完成度が高いです。
またベンツのスポーツタイプはそれだけで価格が高いですから、4ドアセダンのおとなしいモデルがいいでしょう。6気筒車より非力な4気筒車のおとなしいモデルはそれなりに丁寧に乗られている場合も多いです。1994年くらいのEクラスなら200万くらいで買えるのもあると思います。
ベンツの中古車を買うときのポイントはまず整備記録があるかどうか。国産車の場合はノーメンテナンスである程度乗ることができますがベンツは適切なメンテナンスが定期的に行なわれているかどうかが長く乗るコツだからです。整備がきちんと行なわれているクルマなら10万キロを超えていても大丈夫です。ベンツが頑丈なクルマですから20万キロくらいは平気で走れます。
整備記録が無いクルマはちょっと怖いです。たとえばオートマミッションがだめになっていた場合、オーバーホールして修理するとなると60万円はかかります。年式や距離が嵩んでいる場合はオートマのオーバーホールをしているかどうかがポイントです。またエアコンも修理するとなると30万円はかかります。このあたりのオーバーホールも事前チェック事項です。
整備記録の無いクルマの場合、オートマとエアコンでメンテナンス予算がそれだけで100万見なくてはなりません。もちろん何もしなくても乗り続けることはできるかも知れませんが、それだけの覚悟が必要だということです。
また足回りのリフレッシュも気持ちよく乗るためには必要。これも10万円単位で費用がかかります。エンジンオイルの交換も5000キロごと。ブレーキパッドなどの消耗品も国産車より短いスパンで行なう必要があります。
なんだかんだで国産車より世話のかかることは確か。それでもベンツに乗りたいという方はそれなりの覚悟でどうぞ。世話のかかるものほどかわいいものです。
なお、冒頭にあった車検についてですが、高いのを覚悟でヤナセに頼んだほうが無難です。理由は明白。こなしている台数が桁違いで、持っているノウハウが違うからです。信頼できるところに頼むほうが結局は安上がりといえます。