[81]ダウン症
前回は知的障害者の一つ、自閉症を語った。今回は知的障害者の中でもダウン症について語ろう。第74回で大体のさわりについて書いているが、今回それをより詳しく書きたいと思う。
(1)歴史
ダウン症は1866年にイギリスの眼科医ジョン・ラングトン・ダウンが学会で発表した。ダウン症というのはこの発見した医師にちなんで名付けられている。彼はこの症状をモンゴル人などアジア独特の遺伝子障害だと判断し、「蒙古症」「蒙古痴呆症」と呼んだ。しかし、これは後に誤りであることが判明する。このためダウン症の事を「蒙古症」などと呼ぶ事が今でもあるが、それは差別用語なので注意しよう。この時はなぜダウン症児が生まれるのかはわからなかったが、1959年にジェローム・レジューンにより21番染色体が3対に分裂していることが判明した。ダウン症が遺伝性の疾患であることが判明したわけである。
(2)原因
先ほども述べたがダウンはこの症状を「蒙古症」と呼んだが、この症候群に人種は全く関係ない。ダウン症とは23対の染色体のうち、21番目だけが3本存在する(トリソミ~)ことから発症する遺伝性疾患だ。1000分の1で発生することが判っている。原因は高齢出産だと学識者(特に医師)は言うが、それは医療従事者のプロパガンダ(政治的宣伝)だ。いや、プロパガンダと言うよりも自分たちの失策を隠すための大嘘だと言ってもいい。確かに統計上では高齢出産であればあるほどダウン症児を生む可能性は高くなる。だが、それは高齢であればあるほど蓄積されたレントゲンなどによる放射能被曝量が高くなるからだ。ここではもう断言しておくがダウン症の原因は放射線被爆による遺伝子異常に他ならない。医療従事者たちは放射線がどれだけ患者に害を与えているのか隠すためにダウン症の原因を高齢出産にあると主張しているのだ。
ダウン症になる過程でヒト遺伝子の21番目の染色体が3体に分裂する。放射線は人間の遺伝子に悪影響を与えることがはっきりしている。放射線がダウン症に関係していると言わざるを得ない。原子力発電所が時には放射能漏れなどで危険なものであるのは誰もが知っているだろう。送電線、核弾頭、など放射線の危険はあちこちにあるが、一般人が最も放射線を浴びるのは病院でのレントゲンなのだ。
少し話が横道にそれるがいい機会なので医療被曝について話をしよう。放射線被曝に対して医療従事者たちは必ずこんな反論をする。「レントゲン検査に使う線量は低いから体に害はありません」しかし、これは二つの点で誤解を招く。いや誤解どころか悪質な偽証と言ってもいい。まず一つ目は被曝しても大丈夫な放射線量などない。そして二つ目は放射線量は蓄積されるということだ。どういうことかと言うと、被曝した放射線は一生消えることは無く、大量に蓄積されるとがん細胞を生み出す。よくがん検診でレントゲンが使われているが、そのレントゲンこそがんの原因になっているという皮肉極まりない現象がおきているのだ。小児白血病、甲状腺機能低下症や糖尿病、心臓病、高血圧など生活習慣病などにも医療被曝が関係している
(3)外見的特徴的
顔立ちに特徴があり、独特の風貌がある。ダウン症を発見したジョン・ラングトン・ダウンは論文で次のように表現した。「目尻が上がっていてまぶたの肉が厚い、鼻が低い、頬がまるい、あごが未発達、体は小柄、髪の毛はウェーブではなくて直毛で薄い」写真で見てもらえば判りやすいが、このメルマガでは無理なため実践で見てもらうしかない。しかし、慣れてくると一見でダウン症の見分けが出来るようになる。
(4)先天的疾患
やはり遺伝子疾患のためか、先天的に高い確率で内臓に重篤な疾患(心臓、肝臓、白血病など)を抱えている。知的障害を高確率で持つ。また肥満や骨格や筋力の発達が遅れたり、白内障や斜視などの眼科問題を抱えることも多い。甲状腺機能の亢進症と低下症もダウン症に多い。医療技術がまだ未発達だったころは先天的な疾患を治療する方法が乏しいため平均寿命が20歳前後だったが、今は医療技術の発達により50歳前後まで生きることができる。ただ40歳を超えるとアルツハイマー病が高確率で発症する。
(5)知的障害
ダウン症児の多くはかなりの確率で知的障害を持つ。しかし、言っておくが全てのダウン症者が知的障害を持つわけではない。知的発達遅滞には人それぞれ個人差が広く、中には高い知能を持ち大学卒業するぐらいの知能をもつダウン症児もいるのだ。
(6)特徴
性格は陽気だが頑固な傾向が強い。ただこれも個人差が大きいのでステレオタイプで決め付けることが無いようにしたい。自閉症児と違うのはコミュニケーション能力は比較的良好なため安定した社会生活が送りやすいことだろう。
エル・ドマドール
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