第99回 春

2019年3月16日

こんにちは、永礼 盟です。ご購読ありがとうございます。春です。花粉症がなければ、こんなに素敵な季節はないのですが、花粉症に悩まされながらも、今年の桜を堪能しています。

働く環境を変えて迎えた春は、以前居たホームを思い出させてくれます。利用者が楽しんでくれるように、外出する機会を考えた事です。今自分は、利用者に気持ちが向いていない事に気がつきました。今居る環境に慣れるため、利用者でなく、他の職員と上手くやる事ばかりに意識が行っていたのです。これだけ素晴らしい桜が咲いていても、利用者にその風景を楽しんでもらいたいと思えない自分に気がつきました。

今の環境でも、日勤帯の職員、夜勤帯の職員、厨房、看護師、の四角形が歪な形をしているように思います。自分で環境に派閥を作らないように、人間関係を最重要に考え数ヶ月が過ぎていました。表向きからは見えてこない人間関係。裏へいくとお互いがお互いを批判し合っている姿に、今のホームの問題点を感じます。その中で、自分はどういう距離で闘って行ったら良いのかが最大の課題だったのです。

そろそろ利用者に意識を向けないと….そんな焦りが出て来ました。利用者の顔を覚えてきて、仕事の流れを覚えてきて、職員が私に慣れてきて、利用者が私に慣れてきて。肝心な自分の心が利用者に向いてない。

そんな事に気がついた今年の春、一歩踏み出すには調度いい季節かもしれません。機会を自分で作って、利用者の方を外へお連れしたいと考えています。以前居たホームよりも自立度が高く、子供だましと言われるかも知れないけれど、奇麗な物を奇麗と捉えてもらえるようなサービスを心がけ、今の環境で一歩踏み出す決意をするのでした。

2005.04.20

永礼盟