[080]年休あれこれ(10)年休をとると査定に影響する?

2012年10月14日

 

【年休をとると査定に影響する?】
 
今では、仕事とプライベートは別物であり、それを上手に切替えできることが「できる仕事人」の条件でもあります。ところが、多くの会社ではいまだに会社を休まないこと=仕事が出来ると解釈されていたりします。
 
先日も某会社で勤務状況が張り出してあって、それを見ると年間で40日しか休んでいない人がいる。年間休日は104日であり、それにも満たないどころか年次有給休暇(以下、年休)の残はなんと40日。つまり144日休めるところを40日しか休んでいないのです。
 
では年間休日に満たない部分は休日出勤となるわけですが、実際はそうではなくサービス残業となっていることでしょう。本人も本人ですが、こういう状況を放置している人事総務部の仕事振りがうかがえます。
 
さて、上記のように、休まないことが美徳とされる世の中の風潮は否めないところですが、しかし逆に正規の休日をとって休んだことが、査定に不利に働くのであれば福利厚生上望ましくないといえます。しかし現実には、年休を取ったことが査定に響くということはよくあるようです。
 
年休をとったために皆勤手当やボーナスに影響することに関しては、労基法付則第134条で「有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない」とする訓示規定しています。
 
精皆勤手当や賞与の算定に際して、また賃上げ規定の算定に関して、年休を取得した日を【欠勤扱い】又は【欠勤に準じて取扱うこと】は不利益の取り扱いにあたるので許されません。
 
皆さんも、年休取得して喜んでばかりいると、実は稼働率では欠勤扱いだったなんてこともありえますので、十分チェックする必要があります。