tax[073]酒税とたばこ税

2013年5月27日

酒税は酒類にかかる国税です。酒類とは、アルコール1度以上のもの、もしくは溶かすことによりアルコール1度以上の飲料になる粉末状のもの、と定義されています。主な酒税負担率は以下のとおり。輸入の酒類は以前より税率が軽減されたとはいえ、かなりの負担額であることがわかります。それにしてもビールの税率が極端に高いですね。それに比べると日本酒やワインは比較的低い税率となっています。
 
           希望小売価格 酒税額 酒税負担率
ビール350ML缶      218円 77円70銭 35.6%
清酒上撰1.8Lパック   1816円   252円90銭 13.9%
焼酎甲類1.8L壜(25度) 1370円  446円58銭 32.6%
焼酎乙類900ML壜(25度) 829円  223円29銭 26.9%
ウイスキー700ML壜(40度)1510円  286円30銭 19.0%
※希望小売価格は2000年10月現在のメーカー希望小売価格(消費税別)

酒税は国税のみの課税ですが、たばこ税は国税の部分と都道府県税の部分と市区町村税の部分が加算されています。

国税の部分は製造者(日本たばこ産業)や輸入業者が負担します。都道府県・市区町村税の部分は卸売業者から小売業者に引き渡された時点で課税されます。

よく「たばこは地元で買いましょう!」という看板を見ることがありますが、たばこ税は、たばこが買われたところの県や市町村の収入となりますので、地元民の暮らしに役立つということなのです。

ちなみに、一箱230円のたばこには消費税5%(11.5円)が加わり、含まれる税金の額は136.54円(59.4%)にもなります。半分以上が税金なんですね。

なぜ、酒やたばこに税金がかけられるかですが、

1)酒、たばこは嗜好品であり、その消費については税金を負担できるであろうとされていること。

2)酒、たばこの消費量はかなり多く、これらに税金をかけることによって大きな税収を得られること。

3)酒、たばこに税金をかけることによって、購買を抑制し、国民の健康維持に役立つこと。

などがあげられるようです。

ところで、日本で一番最初にビールを造ったのは、大日本麦酒という会社。この会社はとても大きい会社でしたが戦後の解体命令で会社を分ける羽目になってしまいました。その時分かれたのが、アサヒとサッポロ。

ということで、アサヒとサッポロは兄弟だったというわけです。大日本麦酒はヱビスもブランドとして持っていましたが、これもサッポロが継承しました。

アサヒは元気のいい会社で、缶ビールを日本で最初に発売したのはアサヒ。ビール券なるものを最初に発売したのもアサヒ。後にスーパードライというヒット商品を生み出したのもうなずけるほど元気がいい体質。

アサヒ、サッポロは系列は住友。対する麒麟は三菱系。どちらも一歩も引かないビール業界。さて今年の夏のビール商戦はどうなりますか。暑い夏だといいですね。

2001.04.25