tax[096]慶弔見舞金

2013年6月2日

従業員の親族の葬儀に際して、慶弔見舞金規定に従って生花と香典を用意した場合や、結婚祝い金を支給した場合は福利厚生費となり、会社の損金となります。受け取った従業員の給与になることはありません。

これが役員に対して支払われたものとなると若干見方が厳しくなります。普通の従業員より著しく差がある場合は役員賞与とみなされることもあります。

そうならないためには、事前に世間並みの社内規定を作っておき、それに基づいて支払われることが必要です。

役員への慶弔見舞金が損金(福利厚生費)とみなされるには

1)社内規定に基づいていること
2)支給額が世間並みであること
3)他の従業員に対する慶弔見舞金と比べてバランスがとれていること

等があげられます。バランスが取れていることとは、常識内であることという意味で、他の従業員と同じでなければならないということではありません。役員として常識内の金額ならOKということです。

ちなみに従業員の結婚祝金の場合は3万円、役員の場合は5万円くらいが妥当でしょう。従業員の親族の葬儀の場合の香典は5万円、役員の場合は10万円くらいでも大丈夫だと思います。この場合も社内規定に基づくことが大事です。なお、取引先の葬儀に際して香典を出す場合は、同じ金額でも交際費になることは言うまでもありません。

社葬もその対象者が社葬をするにふさわしく金額も妥当とされる場合は社葬費用も福利厚生費とすることができます。この場合も社葬規定を前もって作成しておく必要があります。

社葬に際し、受け取った香典は会社の収入とすることもできますが、税金がかからないので遺族のものとしたほうがいいでしょう。

2001.10.31