tax[128]レシート

2013年5月28日

スーパーやコンビニに行って買い物をすると必ずと言っていいほどレシートをくれます。以前と違って最近のPOSレジから吐き出されるレシートには買ったものが細かく書かれています。レシートのトップには「領収書」と書かれています。つまり現在ではレシートは領収書として十分通用するものなのです。

ところが、このレシートではダメだとして、レジ場からもらったレシートをサービスカウンターに持参し、正規の領収書を別に手書きで書いてもらう例がとても多い。レシートを領収書に書き換えるその理由を尋ねるとほとんどが税務署の指導だとか経理から言われているとか、結構あいまいです。

本当に税務署からレシートではダメだといわれたのか?

じつは、そんなことはありません。レジから出たレシートで十分通用するのです。経費の計算も消費税の計算もレシートでよいとされています。ただしこれが通用するのは、小売業、飲食店業、写真業、旅行業、タクシー業など不特定の人を対象に営業する業種に限られます。

ではなぜ手書きの領収書が必要なのか?

これは税務署から調査を受けたときに「そのレシートがどういう理由でどういう使途で使ったかが即答できないと困る」という経理担当者の都合と、社内的に経費をどう使ったかの使途証明が主な理由のようです。

なお、レシートを手書きの領収書に書き換えた場合、その表記金額が3万円以上の場合は収入印紙を貼らなければなりません。うっかりレシートを回収せずレシートと領収書を両方渡してしまった場合には、両方に印紙が貼られていなければなりません。

レシートと領収書を二重に渡せば二重発行ということになり、法的には問題ないものの、経費を二重に計上してしまうなどトラブルの元となります。税法的には印紙は文書に課税されるので、もし間違って二重に発行してしまったときには片方を破棄するようお願いしたほうがよさそうです。

それにしても、手書きの領収書を書く手間は半端ではありません。無駄なものは極力排除するのが今流というものです。ぜひ御社でも、手書きの領収書じゃなけりゃダメだとか古いことを言っているならば、即刻悪習は排除しどんどん簡素化すべきでしょう。

2002.09.04