tax[080]印紙税(契約書)

2013年5月28日

領収書にはその領収金額に応じて印紙を貼らなくてはならないことは先週述べました。今週は、契約書に貼る印紙についてです。

不動産売買契約書や工事請負契約などの契約書は、同じものを2通以上作成し、当事者がそれぞれ保管することになっています。

たとえば1千万円を超え5千万円以下の場合は1通につき2万円の印紙税がそれぞれの契約書に必要です。関係者が5人いれば5通にそれぞれ必要になってきます。これは印紙税が契約事実に関係なく、契約事実を証明する文書に課税されるためです。金額も重なると結構馬鹿になりません。

こういうときは、契約書を1通だけ作成し、必要な分だけコピーをとります。コピーはあくまで契約書ではなくコピーですから、印紙は必要ありません。実質1通でいい場合や、控え用に必要なだけの場合はコピーで十分でしょう。

注意すべきは、コピーはあくまでコピーであって契約書ではないということです。コピーに署名押印してしまうとこれはコピーではなく契約書ですから、印紙を貼らなければなりません。

また「副本」とか「写」と記載しても署名押印したものは契約書とみなされ、印紙が必要です。

なお、前回の領収書と同様に、契約額が分割可能なものについては、分割すると印紙税が節約できます。

たとえば、1千万円の請負契約は印紙税が1万円ですが、これを500万円の契約2つに分割すると、それぞれ2千円ですみます。

2001.06.13