tax[127]暮らしと税金
税金は国家を維持するのに不可欠なものです。国家というものは水や空気のようなもので普段あまり意識しませんが、国家という後ろ盾があり、その国民であるということで私たちは安心して毎日を暮らすことができます。
国家がなければ無法状態となり治安は悪くなって生活するのもままなりません。また国際的にも対外的に価値を見出すには自分で何もかもしなくてはなりません。そのように考えると、国家は非常に大事な役割を担っていることがわかります。
その国家を維持するのが税収です。アラブ諸国のように税金の無い国もあるようですが、残念ながら日本は国内資源が乏しく、税収は国民が汗水垂らして得た収入から得るしかないのが現状です。
国家を動かすには金がかかりますが、これの予算を決めるのが国会です。毎年予算を決めるわけですが、与党幹部に不祥事があると証人喚問などで大体もめるのが恒例です。野党がいちゃもんつけるわけですが、その与党野党ともに国会議員の給料は税金から支払われています。くだらない論争に税金を使うのではなく、さっさと予算は纏め上げてほしいものです。
道路公団の民営化に際し、その借金が問題になっています。民営化するにはあまりにも借金が多すぎるというわけです。この借金を埋めるのに税金を使うかどうかで議論がなされていますが、こんなことに税金を使ってはいけないですね。
元はといえば公団の放漫経営が原因。経営陣は赤字にもかかわらず給料をとりつづけ、不要な工事を発注し、発注者と請負業者周辺で潤っていたわけです。そのあたりの刑事責任を追及し、まともな経営状態にもどしてから、民営化すべきです。税収で借金を補填するのなら、無理に民営化する必要はありません。
ここで、税金を埋め合わせに使ったら、私たちの働いて稼いだ税収が結果的にそいつ等の懐に入ることになります。税金の使い道は細かく国民がチェックしなければなりませんが、意外とわからないところで使われてしまっている点が現状では問題となっているのです。暮らしにかかわる税金の使い道ですから、有効に利用していただきたいものです。
2002.08.28