[42]ヨドバシアキバ

2017年1月2日

秋葉原にヨドバシカメラができましたね。店舗名はYodobashi-Akiba(ヨドバシAkiba)。もう行って見ましたか?ここでアキバと読ませるのは、よそ者であるヨドバシカメラが老舗の電気街アキハバラに対する挑戦と受け取れるのは私だけでしょうか?店舗の場所も昭和通り口側であり電気街側ではありませんし。

ヨドバシカメラ秋葉原(2017.01.02時点での写真)

そもそも秋葉原は当時の国鉄が駅を作る際に決めた駅名で、読みをアキハバラとしたために全国でその地名はアキハバラとして有名になりました。しかし秋葉原の由来は、そこに鎮火の神様を祭った秋葉神社(アキバジンジャ)という神社があったためです。神社は引越しをしてしまいましたが、その跡地を駅にしたのだそうです。だから本当の呼び名はアキバが正しいのですね。当時の人たちもアキバ、アキバハラ、アキバッハラなどと呼んでいたようです。

ヨドバシというのはこれも地名で、今では高層ビルが建ち並ぶ新宿駅西口あたりは東京都の施設、淀橋浄水場があった場所です。ヨドバシカメラは新宿西口という当時としては僻地に巨大店舗で殴り込みをかけた老舗のカメラ屋(問屋)です。定価販売が当たり前だったカメラ業界にディスカウントの嵐を巻き起こした張本人、それがヨドバシカメラです。

当時のヨドバシカメラはどれをとっても破格でした。カメラはどんな高級カメラも置いてある。しかも安い。周辺機器の品揃えも半端じゃない。一番の驚いたのはフィルムを食品を入れる冷蔵ケースに入れて販売していたことです。おそらく店内の熱気でフィルムがダメになりそうなのを見かねた担当者が、冷蔵ケースに入れたのが始まりではないかと思います。

ヨドバシアキバ単なるカメラ販売店ではなく、時代の先端を行くテクノグッズを扱ってきたヨドバシカメラは、はやり秋葉原になければならないという理論でしょうか。ヨドバシアキバの店内はもはやカメラ屋ではなく、家電屋といっていいものです。それを嘆く御仁もおいででしょう。

しかし、富士写真フィルムがその収益分野をほとんどデジタルカメラ関係に移した偉業と裏腹に、一方でコニカミノルタはカメラ部門撤退です。企業が生き残るためにはいかに時代に乗るかことが大事。カメラメーカーが時代の波に取り残されつつある現在、今でも時代に先端で活躍するヨドバシカメラに底力を見る想いです。

2006-02-03