[29]クライオ処理

2017年1月2日

趣味としてのオーディオを突きつけていくと、とどのつまりリスニングルーム如何ということになります。つまり環境が大事だということです。かの長岡鉄男師匠もやはりここに辿りついたようですし。

しかし、普通人にとってりスニングルームを自分の意のままに作るといってもそうはいきません。限られた資金・資源で最大の効果を得なければなりません。そこらの工夫がまた楽しみであり、オーディオ愛好家所以たるものです。

さて、オーディオとは結局電気信号です。電気信号で空気を震わせる物理現象です。しかがって電源は大事です。もしこれから家を新築するという幸せなかたがいらっしゃったら、リスニングルームになるであろう部屋は是非良質な電源を奢ってください。後からやると大変ですが、最初からやればそれほどお金はかからないと思います。

難しいことはありません。リスニングルームの音源に使う電源を証明やエアコンなど家電品から独立させること。家の中を引き回すVVFケーブルをワンランク上のものを使うこと。コンセントも良質のものを使用すること。これだけでだいぶ違うと思います。

すでにリスニングルームとしている部屋がある場合はどうしましょう。その場合はできることは限られますが、それでもできることはいろいろあります。コンセントは自分で交換できますのでこれを質の高いものにする。電源を分岐する場合はこれも質の高いテーブルタップを使う、などの方法があります。

そんな小改造に役立つ面白いものが最近発売されました。クライオ処理された電源パーツです。ブレーカー、コンセント、ケーブル、ヒューズなど色々な製品が出回っています。

クライオ処理とは簡単にいうと超低温処理のことです。金属の製品を液体窒素で冷却し、その分子配列を整えたもの。原理は簡単のですが、温度管理が難しくそのあたりの処理技術は企業秘密だそうです。

ちなみに評判ですが、オーディオ用のブレーカーをクライオ処理のブレーカーに替えたら、音場が広くなり音質の透明感がアップした、とのこと。これは電源が強化され歪がなくなったときに見られる効果です。

このクライオ処理されたブレーカーやコンセントはいずれも数千円で買うことができ、高価な音質調整用アクセサリーを買わなくても手軽に音質改善の効果が期待できるものです。ぜひクライオ処理された電源に挑戦してみてはいかがでしょうか。

クライオオーディオテクノロジー
http://www.cryo-at.com/

※ブレーカーの交換は第二種電気工事士の資格が必要なことになっています。

2002-06-16