[36]5.1chサラウンド

2017年1月2日

ステレオが2chをもって左右の音の広がりを実現したら、今度は前後の音の広がりを追及するのはオーディオにとっては至極自然なことでしょう。今でこそ5.1chサラウンドが人気がありますが、サラウンドの追求は太古の昔から試行錯誤があり、そういえば196X年あたりのビクターの4chサラウンドが懐かしいですね。

しかし、サラウンドはそのシステム自体が大体大げさで前後左右に4つのスピーカーは必須であり、最近の5.1chにいたっては6個のスピーカーが必要です。スピーカー単体は小さくなったとはいえセッティングはかなり面倒なのが現実。今ひとつ普及しないのはこのあたりの整理整頓が必要だからでしょう。

しかし、スピーカーの数が多いのはそれだけ音源があるということで、自然の音が四方から来ることを考えればはやり5.1chサラウンドはチャレンジしたいシステムであることには変わりありません。しかも最近のDVDソフトはほとんどサラウンド仕様ですので、フルに楽しむにははやり対応するシステムがほしいですね。

さて、昨今の5.1chですが、前3つ後ろ2つのスピーカーに+サブウーファーが1つという構成は変わりませんが、方式は例によって一つではありません。大きく分けると三種類の方式があります。

◆ドルビーデジタル

映画館で用いられている標準の5.1chサラウンドシステムで、DVDソフトではこのドルビーデジタルが標準で再生できるようになっています。

◆DTS

DVDソフトでオプションとして扱われている方式です。ドルビーデジタルよりも情報量が多いので音質的には優れています。一般的な5.1chサラウンドシステムでは、この『DTS』方式をを再生できないものもありますので要確認。

◆MPEG―2『AAC』

日本のデジタル放送で用いられるサラウンド方式。地上デジタル放送でも採用が決定していますので、地上デジタル放送をサラウンドで楽しみたい人は『AAC』対応製品がお薦めです。

いずれにしても、5.1chサラウンドシステムで、対応するDVDソフトなどで映画館の迫力を楽しむには6個のスピーカーをあーだこーだとセッティングしなければなりません。ま、それが今昔変わらぬオーディオの楽しみでもあるわけですが。

2004-05-18