[01]古着の魅力

2006年2月14日

こんにちは。タノウエアソブです。東京の下町古着タウン下北で古着屋を営みつつ、下北に在住し、24時間365日を下北で暮らすクロージングジャンキーなボクがお送りしていく「裏原mixed下北沢」。その名の通りファッション通信顔負けのスタイルを発信していこうと思っとります。
記念すべき第一回は、ボクの愛する古着の魅力を独断と偏見に基づいてお送りしようと思います。「古着」。よーするに、「誰かが一度袖を通した服」。つまりおさがりです。最近は古着ブームともてはやされとりますが、実際、流行に敏感なクラスのオシャレリーダー達の古着離れは進む一方…ボクのお店も、四苦八苦しながら頑張っとる訳ですがそれがどうもこうも…。
失礼。グチに走ってしまいそうでした。しかしですね、しかしですよ、でもですよ、しかしながらですよ(シツコイですが)、新品には無い味をヤツはたくさん持っとるのですよ!一番は、というかコレに尽きると言っても過言ではないのが、一点モノという魅力!クラスで、町で、ほぼかぶる事がアリマセン!
学校で嫌われ気味のアイツと町で会った時Tシャツがかぶった時の恥ずかしさ。ましてや彼女なんか連れてたらもう最悪。目もアテられない。そんな場面を避けて通れる便利なヤツ。それが古着です。あらゆるブランドが、時代時代の最先端を追いかけて作ったクローズ。時に時世に反発し、時に音楽にインスパイアされ、時に痛烈な皮肉をプリントする。
今、クローズを作っているデザイナー達も少なからず影響されている人が多いのもうなずけるんではないですか?ボクは、そんな古着にヤられてしまった1人です。例えば、自分と同い年のクローズを着る!オシャレをこえてロマンを感じませんか?現行では売られなくなった(売れないという理由だけで!)色のTシャツを見かけたら?ドキドキしません?
しない!という方。いると思います。そんなアナタにも、ボクはちゃぶ台ひっくり返したりしないのでご安心を。古着なんて着ねぇよって方は、やっぱり「お古感」がヤなんすかね。確かに首は延びてるわ毛玉付いてるわなんてのはザラですもんね。ウチにも有ります。いわゆる状態が悪いモノですね。最近は大型激安古着ショップの台頭もあって、そういうユーズド達も増えてきとります。
ま、若い人達が手軽に古着を買えるって点はすごくイイ事だと思うんですが。
本当に価値あるものが置いてなかったりもするので、やっぱり残念な事ッス。だけれども、そこがボクら小さな古着屋さんの勝負出来る道!いいモノをより安く!!あれ?宣伝ぽくなってきましたが、許して下さい。
町の小さな古着屋さんには「ヴィンテージ」と呼ばれる代物があるのですっ!!ファッションに興味ある方なら一度は耳にした事があるでしょう!アレです。リーバイス・501・オールスター・スカジャン・ミリタリー物etc…。
(ヴィンテージに関しては今後詳しく紹介する機会を設けようと思っとりますんで、その節に)。
そして「デッドストック」。これはナント、お古ではありません!!もう一度、お古ではありません!!読んで字のごとく、倉庫に眠っていたもの、つまり新品のままに保存されていたクローズ達です。正確には古着ではあるけどもユーズドではありません。だれも着てない、履いてない。それが「デッドストック」です。
正直、カレらには中々お目にかかれません。古いものであればあるほど(古着に関しては古ければ古いほど高い訳ではありません)値段も吊り上がります。そういった「本物」、に出会う可能性が大きいのが町の小さな古着屋さんなのです!そしていわせて頂くなら、全ての古着が出会いです。一個しかないのです。もうお古とか言ってられんのです。今日は僕にちゃぶ台をひっくり返されずに済んだアナタ。次回はお茶を煎れて待っててクダサイ!!