[341]手紙のススメ
電子メールが世の中を席巻して早や10年以上経ちます。電話やFAXに代わり、また携帯端末の普及もあってもはや電子メール無しでは生活すらできなくなっている人も多いことでしょう。
しかしふと立ち止まって考えると、この電子メールは人をあまり幸せにはしていないようにも思えます。
電子メールは迅速なコミュニケーションを可能にし、便利ではあるけれども、それに伴う心労も多いことに気づきます。
すぐに読めてすぐに返事を書くことができる電子メールは時として人を傷つけることも多い。対面しての会話や電話と違って相手の顔色をうかがうことができないため、お互いに一歩も引かず、泥沼の口論になることも多いのが電子メール。
そんなメールのやり取りに疲れ果ててしまった人も多いのではないでしょうか?
そんな人にお奨めしたいのが昔ながらの手紙です。便箋にインクを使ったペンで思いを綴り、封筒に宛名を書き、切手を貼り、封緘をする。この悠長ともいえる間がお互いの心を和ませます。
中に入れる文章は、どんな文章を送ったかの保存のためパソコンで書いてもいいと思いますが、宛名書きと署名はぜひ自筆で書いてみてください。
封筒に趣向を凝らし、切手は記念切手が似合います。この楽しみは電子メールにはない、そして忘れていた心のゆとりを思い出させてくれます。
封緘してポストに投函。その手紙を配達する人も生身の人間であることも、手紙の良さを増幅しているのかもしれません。電子メールで人間関係がこじれてしまったかた。ぜひその相手に手紙を書きましょう。きっと良い方向に展開するはずです。