第61回 虐待~その1~

2018年10月25日

こんにちわ、永礼盟です。ご購読ありがとうございます。

こないだ、我がホームでは「虐待」が問題となりました。カンファレンスの項目にあがったのですが、何が「虐待」なのかをカンファレンスしました。

事の発端は、入浴を拒否する利用者を入浴させる時に起こった光景でした。我がホームでは、職員や利用者に暴力を振るう利用者がおられます。前々から、この方のケアは問題にあがっていましたが、この日の入浴で職員に暴力を振るった時に職員がその利用者の手をピシッと叩いたのが発端です。

「何が虐待か?」その日の入浴での行為は虐待である。しかし、この方に入浴してもらう事はとても難しい事である。では、何が虐待で、何が虐待でないか?

その線引きをします。実際にあった実情二つを挙げて話し合いました。入浴での光景は虐待。二度と行ってはいけない行為であると。しかし以前、ご自分の便を持って歩いていた時、強引にトイレに連れて行き、陰部洗浄、衣類の着脱、手洗いを強要したことがあった。これは、虐待ではないと。

一体何が違うのか?ご自分の便を持ち歩いていたときの光景は、その便から感染症等を引き起こし、他の利用者様にも迷惑がかかる危険性があり、急を要した。本人の意思とへ別に、陰部洗浄や衣類の着替え、手洗いを強要したが、他の利用者を守る義務もあった。攻撃を受けても、攻撃を加えなかった。風呂場での光景は、相手を威嚇するものであり、攻撃を加えた。ケアにはならない。勿論、入浴してもらわなくてはならない状況が呼んだ出来事で責めているのではなく、今後、虐待についての情報の共有をはかるのが目的。

難しい議題だったと思います。勿論答えが出た訳は勿論なく、攻撃を加えられた時の対応を少し明確にしたという話です。

このカンファレンスの後、同じような光景が生まれました。今度は、自分の身に降り掛かった出来事です。

後輩から、「あのう、丸山さんがうんこを持って歩いているんですけど、声かけしても怒って聞かないんです。」とヘルプの要請を受けました。

カンファレンスで話し合った事を実際に行う場面が生まれました。我々職員は、どう対応して行くのでしょうか?

2004.05.30

永礼盟