12月になり今年もディジョンにクリスマスマーケットが建ち並びました。場所はダルシー広場、リベラシオン広場、レピュブリック広場とこの町の人気広場3 箇所です。毎年招待国の参加もあり今年はイタリア。フランスラテンとイタリアラテンが一緒に露店を出す、想像つきますかこの賑やかさが!
そもそもサンタクロースというのは聖人ニコラを称するもので、このニコラさんこの時期になると結構忙しいらしい。まず12月24日から25日にかけてフィンランドのご実家から良い子のために世界中を疾走しなければならない。しかし、クリスマスを24日に設定したのはカトリックであって全てのクリスチャンがそれに従っているわけではありません。プロテスタントのドイツでは12月6日を「聖人ニコラの日」としこの日の夜中にサンタさんは靴下にプレゼントを入れるようです。そしてこのフランスでそのドイツの影響を最も受けているアルザス地方もそう。サンタさんは12月6日に到着。
今はディジョンを始めとしてフランス各地が競ってクリスマスマーケットを開きますが、発祥はどうやらアルザス地方らしい。だからこの時期になるとストラスブールやアルザスワイン街道の町が世界中の観光客を引き寄せる。ヴァンショ(ホットワイン)を片手にツリーに飾るアクセサリを見るのは楽しい。
さてこのサンタさん、実は水夫の守護神であるということを知っていますか?私も船会社に勤める様になり知ったのですが。フランスにはたくさんの守護神がいて、皆さん結構いろいろなものの守護神を兼業されているようです。例えばワインとその醸造家の守護神、サン・ヴァンサンはマスタードの守護神でもあります。マスタードを作る行程でワインヴィネガーを使用するからというこじつけみたいなお仕着せがましいような気もしますが、そうなんです。
で、サンタさんこと聖人ニコラは水夫の守護神だから12月の第一日曜日はディジョン近郊のサン・ジャン・ド・ローヌ村での「水夫祭り」に来なければならない。この村はフランスでも造船の村として知られておりソーヌ川には船がずらり、村中の民家よりも多いかも。もちろんうちの船も冬場はここが彼女達の避寒場所。この村では年に2回水夫のための祭りがあり、6月のパルドン祭、12月の水夫祭り、船が綺麗に飾られて水路網発達の国を感じます。
そしてこれはサンタさんの好物なのか、24日世界疾走中のおやつなのか12月6日はディジョン銘菓「パン・デピス」の日でもあります。
夢路とみこ