[001]年次有給休暇(1)

2012年10月12日

 

皆さんはちゃんと年次有給休暇(以下年休)をとらせてもらえてるでしょうか?年休とは仕事を休んでも給料が出る休日です。ありがたい制度なんです。
 
ある職場では上司がイヂワルでなかなかとらせてもらえない、などという話を聞きますが、年休は「取らせる」などというものではなく、労働者に自然発生している強い権利だから、申告するだけで休む事ができるのです。使用者はこれを拒む事ができない。だから年休の届に普通書かれている、理由や、許可や承諾という文字は本当は全部意味無し。氏名と休む日を申告し「休みますーよろしくねー」と宣言すればOK。
 
とはいえそんな事で心証を悪くしてもつまらないので、理由欄には「家事都合」、「私用のため」とか無難な事を書いておきましょう。くれぐれも「遊びに行く」とか「スキー」とかは書かないほうが良い。「デート」なんて書こうものならセクハラの引金になり兼ねないし、不勉強な上司の神経を逆なでするだけです。実際「遊びに行く」と書いたために年休を却下された同僚がいた。そのときは私は総務に怒鳴り込みましたがね。さすがに総務の人はちゃんとご存知でしたが、たち悪いのは現場の上司ですね。
 
但し、年休には多少条件があります。年休は仕事をする日を休みに当てる制度だから、もともと休みになっている日を年休にする事はできません。また、年休を使って自分の職場の労使争議の参加はできないとされています。また使用者は、その休暇を取る事によって業務に重大な支障が出る場合に限り時季変更を命ずる事ができる、とあります。時季変更権、これは使用者側も憶えておいたほうがいいと思います。
 
年休は労働者に与えられた数少ない貴重な権利です。有効利用しましょう。