tax[053]利子所得・配当所得

2012年12月31日

【利子所得】・・(確定申告不要)
 
利子所得とは、銀行の預金や郵便局の貯金の利子、公社債の利子、および合同運用信託や公社債投信の収益の分配によって得られる所得をいいます。これらの利子所得にも税金が課税されています。原則として20%の源泉分離課税がかけられていますので、確定申告の必要はありません。
 
【配当所得】・・(確定申告で税金が戻ってくることもある)
 
株を所有していると決算後の利益処分で株主に配当があります。儲かっていれば配当金は多く、儲かっていない時は少ないです。この株式に対する配当を受け取った時は配当所得となります。
 
配当所得には、法人から受け取る利益の配当、剰余金の分配、基金利息、証券投資信託の利益の分配によるもの、などがあります。
 
配当所得は総合課税ですが、原則として20%の源泉徴収がされており、また配当控除がありますので、確定申告で税金が戻ってくることがあります。高額所得者の場合には、配当を源泉分離課税にすることも可能で、その場合は確定申告はしなくてしみますが、税率も35%と高くなります。いずれにしても配当所得を受け取る人というのは株を買う余剰金がある人ですから税務署も抜かり無く監視しているとみていいでしょう。
 
【利子税】・・(つまり延滞金)
 
誤解があるといけませんので少し説明しておきます。
 
いわゆる利子税とは利子所得にかかる税金ではなく、利子としてとられる税金です。つまり延滞金のようなもの。本税の延納や申告期限を延長した時などにその間の損害の補填的目的で利子税がかけられます。
 
複数の税金などを滞納したときはまずそれぞれの本税を先に払うようにしましょう。本税を延滞のままにしておくとどんどん利子税がかかってきてしまいますが、利子税に利子税がかかることはありません。ですから本税を先に払うようにすると資金繰りが楽になります。しかし、そのまま放っておいて良いものではありませんから、本税が片付いたら利子税も払いましょう。
 
なお、利子税はバブルがはじけてもずいぶん長い間消費者金融なみの利率でかかってきました(たしか14.5%)。そこで私が文句を言ったところ、ようやく半分の7%くらいまで下がりました。いや文句は言ってみるもんです。ま、私が文句言ったから変わったわけではないとは思いますが。
 
2000.11.23