第55回 振り返る

2018年10月11日

こんにちわ、永礼盟です。ご購読有り難うございます。気がつけば、メルマガを始めて一年が経っていました。改めて、読んで下さる皆様方に感謝いたします。

Yさんで始まった老人ホームの裏事情2ですが、テーマが重たいとか、文章が淡々としているとか、色々なご意見を頂きました。なるべくこう言う意見に左右されずに書いて行きたかったのですが、それが難しい事を痛感したのがメルマガを始めて思った事です。

自分が書いている事を、我が身のように感じてらっしゃる事が、ストレートに表現する事を躊躇させた事は間違えありません。その状態を書いて行く事で、似た様なケース、立場におかれている方が不愉快な思いをする事がたまらなく嫌でした。

自分の言いたい事を言ってしまうと傷つくことがある。メルマガを書いて、いつもそこに葛藤があった気がします。疥癬の事も、Yさんの事も、幻覚も、沢山のレクリエーションも、オブラートに包んだ表現しか出来なかった。もし、それを表現したら、嘘はないけど傷つく人が沢山居たと思われ、なかなかストレートに表現する事が難しかった。福祉の世界に生きているけれども、奇麗ごとだけじゃ済まされない事が多々あるのです。

自分が老人ホームの裏事情を受け継ぐにあたり書きたかった事があります。14回目の『iさん』と24回目の『死~憂鬱と決意~』です。この気持ちを打ち明けたくてメルマガにエントリーしたといっても過言ではありません。

稲垣尚美さんの時代から購読して下さっている方もいらっしゃると思うのですが、不快な思いをさせた事も多々あったと思われます。もし、購読を続けて下さっている方がいらっしゃったら、感謝の気持ちでいっぱいです。拙い文で申し訳ありませんでしたが、私の気持ちを受容して下さった事に感謝します。

これから書いて行きたい事は、やはり自分の葛藤が中心になると思うのですが、以前の杜撰な組織形態から変わり始めた組織図、リーダーと組織の上の信頼や、自立の方へのサービスの難しさ等を、もっとストレートに伝えられたらと思っています。

一年間、見守って頂きありがとうございます。これからも購読を続けて頂けるようなら、老人ホームの裏事情2をよろしくお願いいたします。

2004.04.17

永礼盟